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ほとんどの学生が「オヤカク」「オヤオリ」希望せず(後編)

昨日は、株式会社i-plug(大阪市淀川区)が就活における保護者との関わり方について調査した「就職活状況に関する調査」をチェック。約6割の学生が就職活動について保護者に相談するものの、9割以上の学生が企業側の保護者向けのオリエンテーションの実施を希望していないことがわかった。

実際のところ、企業はどの程度、「オヤカク」「オヤオリ」を行っているのだろうか? 本日はそのあたりを見ていこう。

「オヤオリ」実施企業はわずか4.2%

企業に対し、学生の保護者向けに会社説明会などのオリエンテーションを用意しているか尋ねたところ、95.8%が「いいえ」と回答した。「オヤオリ」はまださほど一般的にはなってきていないようだ。

「はい」と答えた企業に、具体的な内容を問うと、「入社前に家庭訪問を実施し、不安に感じられている点を解消できるような時間を設けた」「内定後、保護者に会社に来てもらい、職場環境を見ていただいた」といった回答があった。

「オヤカク」実施企業は24.4%

企業に対し、学生の保護者向けに内定承諾の確認を行う「オヤカク」を行っているかどうかを問うと、「いいえ」と回答した企業が75.6%だった。「オヤオリ」よりは多いものの、それでも「オヤカク」という言葉が世間一般に広まってきたイメージほどには、実施する企業は多くはないようだ。

ちょうど筆者の子どもも卒業直前の大学4年生だが、内定企業から親宛に企業の資料などは送られてきたものの、「オヤカク」「オヤオリ」は受けていない。就職は子どもの人生の一大事ではあるが、だからこそ本人が自分の責任で決めるべきことだと思う。「オヤカク」「オヤオリ」を望む学生はかなり少なく、実施する企業も少ない、という調査結果にとても納得している。

(取材・文/大友康子)