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大学生のアルバイト調査|学生の31.5%、就活を意識してバイトを選定

昨日は株式会社マイナビが行った「大学生アルバイト調査(2024年)」をチェックした。闇バイトなども心配な昨今、大学生の約4人に1人がSNS求人で働いた経験があり、実際に約6人に1人がSNSで怪しいと思われる求人の勧誘を受けた経験があった。一方、約6割の学生が「アルバイト選びの際に親の関与がある」とのことで、怪しい求人に引っかからないよう親に相談する様子などもうかがえた。

本日は一転、就職活動を意識してアルバイト探しをしたかどうか、などについて見てみよう。

【「大学生のアルバイト調査(2024年)」調査概要】

目的 大学生のアルバイトの実態と意識を明らかにすること
調査地域 全国
調査方法 インターネット調査
対象者 18~23歳の大学1~4年生
※短期大学、専門学校、大学院生は除く
回収数 就業者913サンプル、非就業者381サンプル
実施期間 2024年2月15~19日

就活を意識したアルバイト選定の割合、調査開始以来最高

就職活動を意識してアルバイトを決めたかどうかを尋ねると、「意識した」割合は31.5%で、2020年の調査開始以来最高となった。アルバイト選びで重視したことは、「正しい言葉遣いができるようになる(50.4%)」が最も高く、前年比でも7.2pt増と最も増加した。次いで「専門的なスキルを深める又または身に付ける」が6.3pt増、「正社員に近い仕事をする」が5.4pt増となり、ビジネスマナーに加えて、専門的なスキルの習得を意識してアルバイト選びを行う大学生が増えた様子がうかがえる。新卒採用で職種別採用が広がり、必要なスキルが明確になったことが影響しているとみられる。【図7、8】

【図7】

【図8】

職種別採用の広がりがアルバイト探しに影響

SNS経由でのアルバイト応募など、心配な面も見られた一方、就職活動を意識してアルバイト探しをするなど、現在の学生の真面目で意欲的な面もみられた調査結果であった。

そんな調査結果に対し、実施元である株式会社マイナビのキャリアリサーチラボ研究員・三輪希実(みわ・のぞみ)氏は次のように統括する。

「就職活動を意識してアルバイト選びをしている学生が過去最高となりました。新卒採用において職種別採用が広がる(※1)なかで、社会に出る前にアルバイトを通じて専門的なスキルを身に付けたいと考える学生の意識がうかがえました。

また、SNSでのアルバイト探しは、応募の手軽さや働き始めるまでの期間が短いことなど効率的な一方で、怪しい求人の勧誘を受けた学生もおり、危険な一面も見られる結果となりました。社会経験が少ない学生がトラブルに巻き込まれないように、身近な大人である親から積極的にコミュニケーションを取っていくことも重要であると考えられます」

※1「2025年卒 大学生 活動実態調査 (3月)」

(取材・文/大友康子)