Press "Enter" to skip to content

帰国前に知っておきたい生活情報|海外からの引越し編①

早め早めの情報収集が成功のカギ! 帰国のための準備

引越し、それも帰国に従う「海外からの引越し」となると、日本国内の引越しとは勝手が違います。海外からの引越しは煩雑で、たとえ経験していても戸惑いがちだと聞きます。初めてならなおさら、何から手をつけていいかさえ分からないかもしれません。

引越しをスムーズに行い、日本で快適な生活を始めるためにも、事前に作業の流れやポイントを把握しておくことは必須です。そこで、基本的な手順や注意すべき点など、知っておくと便利な情報をお届けします。

業者へ連絡するときの注意点

帰国が決まったら、できるだけ早い時期に引越し業者へ連絡を入れ、下見日を決定したい。日本国内の引越しとは比べものにならないくらいさまざまな作業や事務手続きが発生するのが海外からの引越しだ。一般的には、約2カ月前から準備をスタートさせれば、ある程度時間的に余裕のある引越しが可能とされている。

スケジューリングにあたっては、日本での荷物の通関は本人が帰国してからになることも覚えておきたい。下記の船便や航空便などでのだいたいの所要日数を把握し、帰国日や日本の住居への入居予定日などをもとに逆算すれば、おのずと全体の大まかなスケジュールも見えてくるだろう。

引越し業者の選定にあたっては、当然ながら信頼のおける業者を選ぶことが大前提。会社と契約している業者がないなどの場合は自ら選定することになるが、すでに経験のある先輩、知人などの情報をぜひ参考にしたいところ。また、海外からの引越しで発生する煩雑な作業を考えると、現地国の業者より、できれば現地に法人がある日本の業者に依頼したほうが安心できるはずだ。

荷物を選別するときの注意点

下見日までに、何をどの方法で持ち帰り、処分するかといった荷物の選別をして、部屋ごとにまとめておくと、より正確な見積もりが期待できる。

携帯品として持ち帰るもの

出発直前・直後に必要なものや貴重品がこれにあたる。パスポート、航空券、宝石、貴金属、高価な装身具、証券、預貯金通帳、ノート型PC、代替不可能で大切なものなど。

航空便で送るもの

帰国直前まで使用するもの、帰国後早くに必要なもの(洋服など)が当てはまる。また、チェックイン時に預けられる「受託航空手荷物」は、制限範囲内なら無料。

船便で送るもの

家具など重量が重く、容量が大きいものや、帰国後すぐには必要ないものを送る。2回に分ける場合、1便で全体の約80%を送り、2便には帰国前1カ月に必要なものを残し、帰国の2、3日前に出す。

譲渡・売却・廃棄するもの

大きすぎる家具など日本の家屋には不向きなもの、仕様の違う電化製品などは、できるだけ早い時期に後任や知人に譲るか、新聞やHPで告知して売却したい。庭でガレージセールを開くのもひとつの手だ。引越し業者のHPで案内している場合もある。廃棄は最終手段として考えたいところ。

下見・見積り依頼をするときの注意点

下見の際は、荷物を見てもらうと同時に、今後のスケジュールや会社の規定量と実際量との調整法など、疑問点を打ち合わせ・相談しておく。2社以上から見積もりを取る場合は、下見後に見積もりが届いたら、料金の安さだけでなく、サービス面なども考慮して引越し業者を最終的に決定したい。

 

●引越し荷物の算出方法

帰国時に引越し費用を負担する会社の多くでは、制限を設けていることが一般的。送ることのできる容積、重量などは会社によりまちまちなので、事前に確認しておきたい。

荷物の算出方法は、船便と航空便で異なる。会社で出される費用内で引越しをするのであれば、船便は荷物の容積で、航空便は重量で算出されることをふまえ、実際の容積や重量を会社規定範囲内でおさめる工夫をしたい。

船便

容積にはNET容積とGROSS容積があり、M3(立方メートル)またはCFT(立方フィート)で算出する。

  • NET容積…内装梱包容積ともいい、自宅でカートンなどに梱包した大きさのことを指す
  • GROSS容積…外装梱包容積ともいい、(引っ越し業者が)引き取ったカートン類をひとまとめにして強化段ボールなどに梱包した大きさのこと

※1M3(約35CFT)は、事務机1個が目安
※外装梱包は、内装梱包に対して2、3割増しが目安

航空便

重量には実重量と容積実量があり、Kg(キログラム)で算出。

  • 実重量とは、実際の重さ
  • 容積実量は、梱包した荷物の重さから算出
  • 算出方法=(縦)cm×(横)cm×(高さ)cm÷6000
  • 実重量と容積実量のどちらか大きい方の重量が基準となる

 

●各国・各都市から日本までの船便&航空便のスケジュール(目安)

国・都市によっては、通関の際に検査手続きを必要とする品目(食品、新品の電化製品など)が設けられており、そうした物を送る場合は当然日程が遅くなる。

また天候などの諸事情によっても日程と大きくずれる可能性もある。あくまで目安として把握しておきたい。

国名 都市 船便 航空便
アメリカ ロサンゼルス 40〜45日 10〜15日
シカゴ 45〜55日
ニューヨーク 55〜65日
イギリス ロンドン 60〜70日
ドイツ デュッセルドルフ 65〜75日
中国 上海 25〜30日
香港 25〜30日
タイ バンコク 35〜40日
シンガポール シンガポール 25〜30日
メキシコ メキシコシティ 45〜55日

【関連記事】