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2025年大学入学共通テストから「情報」が追加

今春「情報Ⅰ」が必修化し、高1から全員がプログラミングを学ぶ

 国立大学協会は去る1月28日、「2024年度以降の国立大学の入学者選抜制度―国立大学協会の基本方針―」を公表。3年後の2025年の大学入学共通テストから、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)において、「情報」を加えた「6教科8科目」を課すことを正式に決定した。

「情報」は2003年度から高校で必修化されており、情報モラルなどを学ぶ「社会と情報」とプログラミングなどを学ぶ「情報の科学」、いずれかを選択して学習していた。

 新しい学習指導要領が導入された今春からは、プログラミングとデータ活用などを学ぶ「情報Ⅰ」が必修となり、情報Ⅰの発展である「情報Ⅱ」が選択科目となる。つまり、今春入学した高校1年生から全員がプログラミングなどを学ぶようになる。それを受け、共通テストに「情報」が追加されたのだ。

浪人生への経過措置として、2025年は「旧情報」も出題

 2025年、共通テストでの「情報」導入初年度は、浪人生への経過措置として、現行の学習指導要領の内容に対応した「旧情報(仮称)」も出題されるという。また、国立大学においては入学後の経過措置としても、「情報Ⅰ」と「旧情報」の内容の違いについて必要なサポートを行っていくという。

 基本方針の策定にあたり、国立大学協会の永田恭介(ながた・きょうすけ)会長は「国立大学においても既に多くの大学で、『数理・データサイエンス・AI 教育』が文理を問わずすべての学生が身に付けるべき教養科目として履修されています。このような中において『情報』に関する知識については、国立大学の教育を受ける上で必要な基礎的な能力の一つとして位置付けられていくと考えています」との談話を発表している。

 2025年に大学入学共通テストを受けるのは現在の高校1年生だ。そこで明日は、現高校1年生と後輩の中学2・3年生(調査時期は本年1月のため当時は中学1~3年生)を対象に行った「大学受験とプログラミングに関する調査」の結果を見てみよう。

(取材・文/大友康子)