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学歴フィルターは存在する?(後編)

昨日は、転職エージェントのアクシス株式会社が行った【日本国内の「学歴フィルター」に関する意識調査】をチェックした。やはり、学歴が高いほど大企業に就職し、収入も高めである傾向が見られた。

本日は、実際に就活の際に学歴フィルターの影響があったのかどうかを見てみよう。

就活時に学歴フィルターは影響した?

就活時に学歴はどの程度影響したかを尋ねると、「非常に影響があった」が14%、「ある程度影響があった」が49%となり、約6割が学歴フィルターを経験していた。

就活時、学歴フィルターの影響があったか?

採用担当の場合、どの程度学歴を重視する?

採用を担当している場合(全回答者のうちの59%)、候補者を評価する上でどの程度学歴を重視するかを問うと「非常に重視する」が6%、「ある程度重視する」が34%で、合計40%。59%のうちの40%なので、やはり相当学歴が重視されていることがわかる。

採用時、学歴を重視するか?

採用基準に学歴を用いる目的は?

採用基準に学歴を用いる目的を問うた、その結果は下のグラフの通り。

学歴はキャリアにおいて一つの要因だが、最終的には個人の能力や経験

この結果に対し、調査を行ったアクシス株式会社の代表取締役・末永雄大(すえなが・ゆうだい)氏は次のようにコメントする。

「全体的な結論として、学歴が採用やキャリアに強い影響を及ぼしていることが分かります。上位校出身者は大企業での雇用や高収入の傾向が見られ、特に30代以降に学歴の影響が収入に顕著に表れています。

また、採用において多くの企業が学歴フィルターを用いており、一定の学力や適性を保証する手段として学歴を重視していることもわかります。

ただし、学歴がすべてではなく、特に幅広い業界にさまざまな学歴の人が活躍している点から、キャリアの多様性も示唆されています。このため、学歴はキャリアにおいて一つの要因であるものの、最終的には個人の能力や経験がキャリアの質を決定する重要な要素であると考えられます」

(取材・文/大友康子)