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魅力的でわかりやすい国立大学サイト、東大がワースト1位

ユーザビリティの高い国立大学サイトはどこ?

今年度の大学入試もほぼ終盤。4月からは新高校3年生たちが、各大学のホームページをあちこち閲覧するなどしながら、志望大学を決定していくことだろう。

Webプロモーション最適化事業などを行うECマーケティング株式会社(東京都港区)は、学生数が多い順に全国の国公立大学30校、私立大学30校を対象としてユーザビリティ調査を実施し、「大学サイトユーザビリティランキング」(国公立大学編・私立大学編)を発表した。民間企業・官公庁・教育機関ウェブサイトのユーザビリティ調査を800サイト以上実施している知見を活かし、これらの大学サイトの価値向上に寄与するために評価を行ったという。

調査方法は同社のコンサルタントチーム3人の評価者により、サイトごとに以下の基準に沿って評価。3人の採点の平均をとって評価点とした(2024年10~12月実施)。

<評価軸と点数配分>

評価軸 配点
トップページの視認性と操作性 20点
ナビゲーションの視認性と操作性 20点
キーワード検索の視認性と操作性 10点
受験生ページの表現と検索性 20点
オープンキャンパスページの表現と検索性 10点
受験生目線でのコンテンツの活用 10点
問合せ・資料請求などのしやすさ 10点
合計 100点

サイトの良し悪しで志望校を決めることはないにしても、分かりやすいほうがいいのは確かだ。本日は国公立大学編をチェックしてみよう。WEBサイトに対する講評は「大学サイトユーザビリティランキング(国公立大学編)」発表から抜粋している。

出典:大学サイトユーザビリティランキング(国公立大学編)https://ecmarketing.co.jp/contents/archives/3868_nya

ユーザビリティランキング1位「愛媛大学」

総合点 95.2点/100点

【講評】
縦横・配色・アイコン等の工夫を用いたメリハリのあるナビゲーションがスマホ・PCともに完成度が高い。受験生向けのページにも受験生が必要とすることを想定したコンテンツが充実している。

ユーザビリティランキング2位「筑波大学」

総合点 94.3点/100点

【講評】
キャンパスの美しさと学生生活の様子をリアルに臨場感のある写真を効果的に用いた表現が完成度高く提供されている。一方で情報の整理が複雑になりやすい大学ホームページのナビゲーションもうまく整理して、かつメリハリをつけて提供されている完成度が高いサイト。

ユーザビリティランキング3位「神戸大学」

総合点 93.8点/100点

【講評】
スマホファーストでの設計とデザインを効果的に活用して大学の魅力が表現されている。階層構造が深くなりやすいナビゲーションも、縦・横を有効活用しており設計がスマートであり、完成度が高いサイトといえる。

伸びしろ1位「東京大学」

国公立大学編のランキング発表では、今後の改善伸び代が大きいという意味で、今後の期待を込めて下位のサイトも紹介し、評価コメントを寄せている。最下位はなんと東京大学。

総合点 56.6点/100点

【講評】
サイト全体を通して提供者目線でのサイト設計となっている点が随所に見られる。

UTOKYOというサイトロゴが、“それを見たら東京大学のロゴであるということを知っている”という前提に立っている点。ロゴの認知が広がるまでは、サイト上ではそれを補足する要素を追加する必要がある。また、情報を検索するためのナビゲーションが対象ユーザーごとに向けて整理されておらず、どこになにがあるか把握を困難にしていることも加点が低い理由の一つ。

明日は私立大学編をチェックしよう。

(取材・文/大友康子)