【お悩みパートA 子どものこと】
なるべく自然に、子どもの苦労や悲しみを減らしてあげたい
語学力、学校生活、現地と日本の勉強の両立、帰国後の進路、帰国に対する葛藤。我が子を苦しめるお悩み5種類の対処法を見ていきましょう。
子どものこと③
学校での勉強だけでなく日本の勉強もする必要があり、手一杯らしい
現地校やインター通いの場合、補習校の勉強や帰国をふまえた受験勉強との両立が、物理的にも精神的にもとても大変。我が子曰く、本当はどれも身を入れてやりたいけれど、こなすので精一杯の状況だそうで…。
海外子女教育振興財団教育 相談員
奥田修也氏のことば
「1週間の計画表」や「1日の時間割」を作らせて、自身の動きを意識させましょう。見通しが立つと余裕ができて、一つひとつに身が入ります。
計画性を持たせることが日々を充実させるコツ
何事も行き当たりばったりではうまくはいかないもの。やることが多くて忙しい場合は特に、計画性を持つことが重要になるという。
「月曜日は遊ぶ日、火曜日は習い事、水曜日は補習校の勉強…というように『1週間の計画表』を作らせるのも手です。慣れてきたら『1日の時間割』を作らせてもOK。
見通しが立てば心の準備ができるので、一つひとつを前向きにこなせるようになります。大人もそうでしょう?」(奥田氏)
計画性が大事なのは、一時帰国中や旅行中も同じ。「『前半は息抜き、遊びにも疲れてくる後半は午前中に勉強』といった計画を立てられれば、充実感でいっぱいの一時帰国や旅行にできると思います」(奥田氏)
勉強と親子の会話はどちらも同じくらい大切
帰国後の学校の受験に向けた対策としては、親子の会話もとても大切だそう。
「日本の学校は現地での体験を今後の学校生活に生かせる有為な人材を受け入れたいと考えているわけです。
ですから、教科の成績だけではなく、作文と面接もとても重要になってきます。このふたつの基礎を築くためには、毎日の生活体験について家族で語り合う機会を頻繁に設けること!これが後々、必ず効いてくるはずです」(奥田氏)
お話を伺った方
海外子女教育振興財団 教育相談員 奥田修也氏
一般企業で勤務した後、教員生活をスタートし、1998年に「デュッセルドルフ日本人学校」に赴任。その後、宮城県で教頭・校長を歴任し、2012年より「宮城県国際理解教育研究会」副会長に。2009年より「ブラッセル日本人学校」校長、2015年より「北京日本人学校」校長、そして2018年より「海外子女教育振興財団」教育相談員。
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