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職業体験の思い出が、進学先や志望業種に影響

職業体験プログラム参加5~10年後の追跡調査を実施

子どもたちを対象にした職業体験や最新テクノロジーに触れられるプログラムを提供している「フューチャー イノベーション フォーラム」(略称:FIF、事務局:東京都品川区)が、2010~2015年度に実施した職業体験プログラムに参加した子どもたちの追跡調査を実施した。

これによると、プログラム参加から5~10年が経った現在も「今でも心に残っていることがある」と回答した参加者は86.0%にのぼり、「プログラム参加後、進路や就職に対する考えに変化があった」と回答した参加者も54.4%と半数を上回ることが分かっている。

※調査対象:2010~2015年度実施イベントの参加者のべ280名。参加当時の学年は小学4年生~中学3年生で、調査時は高校1年生~社会人 回答者数:57名(回答率20.4%)

※実施イベント:エネルギーの最前線(ENEOS)、首都高の最前線(首都高速道路)、職場訪問デー(コマツ、首都高速道路、フューチャー)、セキュリティの最前線(ALSOK)、ソフトドリンクの最前線(アサヒ飲料)、はたらくクルマの最前線(コマツ)、物流の最前線(佐川急便)

職業体験プログラム

社会を動かす「しくみ」を知り、視野が広がった子どもたち

具体的に寄せられたコメントは下記のとおり(一部抜粋)。

  • 日頃会うことができない企業の社長から話をうかがうことができ、いつかは自身も日本を代表するような企業で働きたいと思うきっかけになった。
  • 物流企業を訪問したことで、宅配業者の方には必ず「ありがとうございます」と言う習慣がついた。新型コロナウイルスで社会が混乱している中で、改めて物流の大切さを実感している。
  • 物流に興味が深まり、将来の夢の一つになった。
  • 社会インフラの重要性を感じ、土木系の学科を選択する一因となった。
  • 小学生の頃に職業体験をさせてもらい、社会についての興味がより強くなった。来春からは経営学やマーケティングを学び、自動車業界やそれを支える職業に就きたいと考えている。
  • 様々なことに興味を持つようになり、将来の職業について調べるようになった。楽しかったので、その後も色々なワークショップに参加し、進学先の高校を選ぶ基準になった。
  • 目に見えないものを知ることにおもしろさを感じるようになり、その後もいろいろな工場見学を体験した。

「具体的に将来のヴィジョンが描けるようになった」という声のほかにも「視野が広がった」という声も多く見られた。

FIFでは、今後もオンラインでのイベントを含め、より多くの子どもたちに体験と交流の場を提供していく。

(取材・文/松井さおり)