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人生の少し先輩が勧める「高校時代にやっておくとよいこと」(前編)

大学生や20・30代社会人からのアドバイス

キャリア支援プログラムWillboostをはじめ大学生から社会人まで幅広くキャリア支援を展開している株式会社nucwatt(愛知県名古屋市)は、大学生から20・30代社会人の男女317人を対象に「高校時代にやっておくとよいことに関する調査」を実施し、このほど結果を発表した。

高校生の子どもに対し、自分の言葉で「やっておくとよいこと」を話せる親御さんもいるかもしれないが、筆者など、高校時代はあまりにも昔過ぎて、アドバイスなどまったく思いつかない。そんな方は、このアンケート結果を子どもとの話題に取り上げてみるといいかもしれない。今日と明日とで、詳しく見てみよう。

【「高校時代にやっておくとよいこと」調査概要】

調査対象 大学生、大学院生、20~30代社会人
調査期間 2024年9月29日~10月7日
調査方法 インタ―ネットによる任意回答
有効回答数 317人(女性212人/男性105人)
回答者の属性 大学生25人、大学院生7人、社会人(20代)67人、社会人(30代)216人
設問 高校時代にやっておいた方がよかったと思うことは?
回答方法 選択式(25個の選択肢の中から該当する上位3つを選択)

1位「好きなことを見つけて取り組む」

「高校時代にやっておくとよいこと」を聞いたところ、1位は「好きなことを見つけて取り組む」だった。寄せられた生の声は下記の通り。

  • 自分の時間を自由に使うことができる瞬間が一番多いのは学生のうちだと思う。少しでも好きだと思うことは思いっきり時間を使って取り組んでみた方がいい。(大学生・男性)
  • 少しでも興味を持ったことに取り組んでみると将来の仕事につながると思う。結局キャリアはこの連続だと思う。(社会人30代・女性)
  • 自分が夢中になれるものを何か一つでも見つけることができると高校生活が充実したものになると思う。(社会人20代・女性)
  • なぜ勉強するのか、どんな仕事に就くべきかについて、自分の好きなことに思いっきり取り組んだ後に考えると、とても有意義な答えが出ると思う。(社会人30代・男性)

高校時代に好きなことを見つけて取り組むことができると、高校生活が充実するだけでなく、将来の仕事やキャリアについて考えるうえでも大いに役立つという声が多数見受けられた。また、「自分の気持ちに目を向けて、好きなことをできるだけ早く見つけて取り組んでみる」、「少しでも興味を持ったらまずはやってみる」という精神がとても大事という声も多く見受けられた。

2位「心から叶えたいと思う夢を持つ」

  • 高校時代に将来のことを考えずに大学受験をしたものの、入学後に燃え尽き症候群みたいな感じになってしまった。就活でも自分の気持ちが分からないまま進めてしまい後悔している。(社会人30代・女性)
  • 高校の時に夢がなく、いつか何かやりたいことが出てくるだろうと思っていたが、結局見つからずに今は事務の仕事をしている。もっと早いうちにやりたいことや夢を見つけていたら人生変わっていたと思う。(社会人20代・女性)
  • 自分が本当にしたいことやなりたい自分がある人とそうでない人とでは、モチベーションに雲泥の差がある。(社会人30代・男性)
  • 高校生のうちになりたいものややりたい仕事を見つけないと、大学に入ってからも結局だらだらしてしまい、適当な就職するという流れになるケースが周りで多いと思う。(社会人20代・男性)

高校時代に「心から叶えたい夢」や「なりたい自分」を持つことが、その後の進路選択や職業選択において重要であることが見て取れる。夢があれば、学校での勉強や受験、進学後の活動のモチベーションが高まり、自分の目標に向けて努力しやすくなる一方で、夢や目標がないと結果的に燃え尽き症候群に陥ったり、やりたいことが見つからずに無気力なまま惰性で進路を選択してしまう可能性が高いことが分かる。

3位「友人や知り合いとの関係性を深める」

  • 社会人になると仕事や家庭、育児などで忙しくなって友人との時間が少なくなる。そんな中でも付き合い続けられる関係の友人がいると何かあった時に心強い。(社会人20代・女性)
  • 高校生活はその時にしか味わうことのできない青春。その時に色んなことを分かち合える友達がいると卒業した後も思い出として心に残ると思う。(大学生・男性)
  • 社会人になり本当の友達がいない人を目にします。良い関係の友達がいるだけで社会人になってから困難があっても乗り越えられたりするもの。(社会人30代・男性)
  • 私は恋愛を優先したあまり、高校で友達と十分に遊ぶことができずに今後悔している。高校時代に親友といえる深い関係性の友達ができると一生物だと思う。(社会人20代・女性)

高校時代に友人や知り合いとの関係性を深めることが、その後の人生で大きな支えになるという声が多くあった。青春時代の友情は、社会人になって忙しくなった時に心の支えとなり、困難な状況でも安心感や心強さを与えてくれるという人も。また、恋愛や勉強に偏りすぎず、友人と分かち合い深い絆を築くことが、卒業後も長く続く大切な財産となるという意見もあった。

自分の経験をもとに、高校生に向けて「やっておくとよいこと」を勧める生の声、リアリティがあり、説得力があり、ぜひ現役高校生に読んでほしいアドバイスの数々だと思う。生の声はランキング5位まで発表されている。明日も続きを見ていこう。

(取材・文/大友康子)