9月も多い交通事故。男子の下校中が特に危険
新学期を迎える9月、小学生の親が何より注意したいのが交通事故だ。
警視庁が発表している『小学生の交通人身事故発生状況~平成29(2017)年中~』の『月別 発生状況』をみると、4月と5月は新入学や新学年を迎えて緊張感もあるためか発生件数はそれほど多くないが、学校生活に慣れてくる6月と7月になると急増し、8月は減少するものの、9月に再び増加する。2017年中の月別件数ワースト第1位は7月、2位は6月、3位は12月、4位は9月、5位は10月と続く(グラフ参照)。
発生件数の合計は962件、死者数は4件(5月、6月、8月、9月に各1件)だった。
『時間帯別 発生状況』をみると、962件中343件が16時~18時、250件が14時~16時であり、小学生の交通人身事故の約6割が下校中や下校後に集中していることがわかる。
また、同じく警視庁による『子供の交通人身事故発生状況~平成29(2017)年中~』(幼児、小学生、中学生が関係した事故)では、「学齢別では、小学生が64.6%を占めていて、そのうち男子の事故件数が女子の約2.2倍以上となっている」とまとめられている。
横断歩道の渡り方などあらためて教えておこう
こうしたデータから、小学生(特に男子)の親は、子どもの下校中や下校後の交通事故にはくれぐれも注意が必要だ。
夏休み明けで気がゆるみがちな9月は、「道路を渡るときは横断歩道を渡る」「信号が赤のときは止まる」「道路に飛び出さない」などといった基本的な交通ルールをあらためて教えておいたほうがよいだろう。
しかも警視庁によると、小学生の場合、信号に従って横断歩道を渡っていても事故にあうことが多いので、青信号だからといって必ずしも安全ではないという。右折や左折をする車が無理やり横断歩道に進入してきたり、歩行者に気付いていない運転手がいたりすることも多いからだ。
「横断歩道を渡るときは、青信号であっても右と左をよく見て、車が来ていないことを確認してから渡ること」を徹底させたい。
大切な我が子を事故から守るには、たとえ子どもから「うるさい」と思われても、交通安全について繰り返し教えることが大切だ。
(取材/文:中山恵子)