昨日は「隠れ教育費」研究室が意見投票・投稿サイト「Surfvote」で投げかけた「教職員は自らの給食費を負担すべきか?」に対する投票結果をチェック。「教職員には給食費を負担させるべきではない」が51.5%、「給食指導をする教員や検食をする校長には給食費を負担させるべきではない」が21.2%と、多くの人が先生に給食費を負担させるべきではないと考えていることが明らかになった。
本日は、逆に「給食費を負担すべき」だと考えている人の意見を見てみよう。
給食費は徴収するが、代わりに給食時間中の業務手当を確保しては?
「教職員は給食費を負担すべき」に投票した人は18.2%。そのコメントは下記の通り。
【負担すべき】第一に、食べ物としての給食は受益者負担が相応しく、教職員の自費が妥当だ。第二に、指導の一環としての給食(の時間)には、責任ある職務が期待されるべきで、別途報酬が必要だ。給食費は徴収させてもらうが、代わりに給食時間中の業務手当を確保する。
【負担すべき】指導とはいえ、給食を昼食として食べている。別で昼食食べているのに給食も指導のために食わせられているなら負担不要論もわかるが、これは食事。食事しながら勤務時間中ということで指導しているだけ。
生徒が給食無償化なら先生も無償、有償なら先生も有償
「わからない・その他」に投票した人は10%。そのコメントは下記の通り。
【わからない】給食無償化が実施されている中で教職員だけが費用を払うのもおかしいので、生徒の給食無償化の中で教職員の費用も福利厚生費として予算化し無償化していけばいいと思います。一方で、給食無償化が実現していない中で教職員のみ給食費無償化というのもおかしいので、その場合は生徒と同様に費用負担すべきだと思います。
教職員の給食費の負担を議論すべき
この問題を提起した「隠れ教育費」研究室の栁澤靖明・福嶋尚子両氏は投票結果に対し、次のようにコメントする。
「 結果的には、条件付にしろそうでないにしろ、『教職員には負担させるべきではない』という方が7割を超える結果となりました。
教職員当事者の調査結果では、『自身の給食費は“自腹”をすべきだ』が約7割を占めています。 当事者は払うのが当たり前と思っていますが、学校関係者以外の方も含む今回の調査では真逆の結果となったのはとても興味深いです。 現在、国で議論されている給食費無償化政策も、教職員の給食費は議論の対象とはされていません。
まずは、子どもたちの給食費が無償になる中、教職員の給食費の負担はどうあるべきなのかが議論されるべきだと思っています」
(取材・文/大友康子)