先生の給食費問題を提起
私立は学校によって異なるかもしれないが、給食のある公立の学校では、先生方も給食費を支払って給食を食べている。子どもの分の給食が無償になっている自治体でも、教職員分は無償になっていない。
しかし、児童に対し給食指導を行う先生にとって、給食は休憩時間ではなく、いわば職務の一環だ。であれば、先生個人の給食費の負担はなくすべきではないのだろうか?――そんな疑問に答えてくれる調査結果がこのほど発表された。今日と明日とで見てみよう。
【投票概要】
投票サイト | Surfvote(SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするPolimill株式会社が運営) |
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投票募集内容 | 「教職員は自らの給食費を負担すべきか?」 |
投票期間 | 2024年12月10日~2025年2月10日 |
投稿数 | 33 |
問題提供者 | 隠れ教育費研究室 |
「負担させるべきではない」が51.5%
教職員は自らの給食費を負担すべきか?――投票を募った結果、「教職員には給食費を負担させるべきではない」が51.5%だった、さらに細かく聞いていくと、「給食指導をする教員や検食をする校長には給食費を負担させるべきではない」が21.2%。特に、給食の時間が仕事時間に当たる先生は給食費の負担は不要ではないか、と思う人が7割強だった。
理由は休憩時間を削って給食指導をしているから
「給食費を負担させるべきではない」と考える人の意見は下記の通り。
【負担すべきでない】結局のところ給食指導する教職員は休憩時間を削って生徒指導という業務をしているのだから給食費を負担することはあらゆる点からみて不合理ではないか。しっかり休憩して職員室でゆっくり給食を食べるというならばいざ知らずそうでないならば給食指導する教職員には給食費を負担させるべきではない。
【負担すべきでない】選ぶ権利があるなら負担させてもいいと思うが、担任に給食を食べないという選択肢はあるのだろうか。修学旅行と同様で、当該学年になれば行かないという選択肢はない。この立場の人間に負担を求めるのは暴論、真っ黒なブラックである。
【負担すべきでない】例えば制服を着用することが義務づけられている業種においては、制服は貸与されるものだと思います。給食もそれと同様で、給食指導にあたる教職員にとっては喫食が義務づけられている=給食費を負担させるべきではないと考えます。
【負担すべきでない】給食費、無償でいいでしょ。昼休み、ちゃんと児童・生徒への対応から解放されて、ゆっくりごはん食べられてるっていうなら負担すべきと思いますが。何度も現場を見たことがありますが本当に大変ですよ。低学年はとくに。ちっちゃい子の一人でも育ててればわかりますよね? 食事どきがどんなに大変か。あれが30人かそこらいることを想像してみてくださいよ。やれこぼしただの、スプーンを落としただの、飽きて立ち歩くだの、隣の子にちょっかいかけるだの! こんなん担任一人じゃ回りませんから、補助の先生とかボランティアとか入ることもありました。昨今アレルギー対応も増えてますから、そこの注意も怠るわけにはいきません。給食業務の負担を考えれば、無償が理想だと思います。
参考:授業中に失神、給食食べつつ添削! 教員の過酷さ保護者も痛感(前編)
弊サイトの上記記事内で、給食時間に宿題の丸付けしたり、連絡帳のチェックをしたりするほどの先生方の忙しさを紹介した。それほど忙しくしている先生方の苦労を思うと、当然と思われる【負担すべきではない】派のコメントの数々だ。
しかしながら、それでも【費用を負担すべきだ】という声も少数ながら上がっている。明日はそのあたりを見てみよう。