「子どもの可能性を広げてあげたい」と思いつつも、送迎の手間や月謝の問題など、何かと負担のかかる子どもの習い事。でも、月額定額でいろいろな分野のレッスンが”自宅”で受けられたら、そんなお悩みも解決できるかもしれません。
いま注目を集めている習い事のサブスクリプションとは、いったいどんなサービスなのでしょうか？ 今回は気になる授業の内容をご紹介します。
子どものテンションを上げながら進める、双方向型のオンラインレッスン
授業を見学させてもらったのは、勉強だけでなく、アートやダンスなど、さまざまなレッスンがオンラインで受けられる「スタコレ（Study Collect）」。レッスンはすべて、Web会議システム「Zoom」上で行われます。
まずはこの日の時間割をチェック。
内容は毎日変わりますが、配信時間は15～21時（１コマ50分）。登録しているプランによって参加できるレッスンは変わるものの、月額6,600円の「ベーシックプラン」でも、①勉強 ②ダンス・バレエ ③英会話 ④そろばん・書道 ⑤自習室の５チャンネルを毎日好きなだけ受講することができます。
まずは、低学年向けの英会話のレッスンルームに入室。チャイムの音と同時に、それまでオフだった生徒たちのカメラが続々と切り替わり、全員の顔が映し出されました。講師が「How are you today？」と名前を呼びかけながら挨拶をすると「I’m good.」と、元気な挨拶が返ってきました。
今度は質問に答えた生徒が、「How are you?」と別の生徒を指名して挨拶。自分が話す時以外はマイクをオフにする決まりですが（レッスンにより異なります）、みな上手にミュートを解除して挨拶を返していました。
その後も、画面上に映したテキストを使いながら、天気や曜日、好きな虫などを英語で質問。答える度に「Good job.」と褒めたり、正解の効果音などを鳴らしてくれるので、生徒たちも嬉しそう。途中、飽きる様子もなく授業が進んでいきました。この時は10人ほどの生徒が参加していましたが、スピーディに展開されていくので、自分の番がくるまで持て余すといった印象はありません。とても活気のあるレッスンで、見学しているだけでも楽しさが伝わってきます。あっという間に50分が過ぎていきました。
３年生の算数のレッスンも覗いてみました。こちらは、文章題を解く授業。みんなで同じ問題に挑戦し、１問ずつ答えを確認していく形で授業が進んでいきます。頭の中で考えるだけではイメージが難しい文章題も、図にして思考を整理していくので、論理的に解き進めることができます。
講師が解答を求めると、集中して問題に取り組んでいた時とは空気が一転。積極的に発言をする生徒たちの姿が見られました。講師が積極的にコミュニケーションをとっていくので、生徒も臆することなく発言ができているようです。
講師の手元が見られるのでポイントが分かりやすい、アート系のレッスン
次に入室したのが、アートチャンネル。この日は「かぎ針編み」のレッスンでした。講師の手元を映しながらゆっくり説明をしてくれるので、１つ１つ工程を確認しながら作業を進めることができます。かぎ針の動かし方や指の使い方をじっくり見られるのも、オンラインレッスンならではの特権かもしれません。生徒の進捗状況を確認しながら、うまくいかない時は、ポイント指導もしてくれます。
そろばんの授業も同様に、講師が手元を映しながら、計算の仕方を丁寧に説明していました。見学をする前は「勉強以外のレッスンはどのように進めるのだろう？」と思っていたのですが、想像していたよりもずっと分かりやすく、オンラインならではのよさを感じました。リアルの習い事と併用すると、より理解度が深まるかもしれません。
自宅のリビングでノリノリでダンスをする生徒たち
ダンスのレッスンは、音楽に合わせてストレッチをするところからスタート。鏡の前でストレッチをする先生の動きを真似しながら、ゆっくり体をほぐしていきます。その後は、ふりを１つずつ確認しながら練習。曲をかけて実践を繰り返し、少しずつダンスを完成させていきます。
見学したのは、小学生以上を対象にした初心者向けのレッスンだったのですが、普段着で参加している生徒ばかりで、気軽に参加できる点も魅力だと思いました。多くの生徒がリビングから参加していたのですが、みんなのびのび、楽しく踊っていましたよ！
今回、勉強系からアート系、検定対策など、さまざまなチャンネルを見学させてもらいましたが、スタコレの授業は、どれも講師と生徒の距離がとても近く、生徒たちが積極的にレッスンに参加している姿が印象的でした。学力や技術の向上だけでなく、自主性や積極性を伸ばせるところも、スタコレで学ぶ大きなメリットと言えそうです。
（取材・文／松井さおり）
