文化の違いってこんなにすごい!留学中の経験が今でも役に立っていると76%が実感

海外での生活は、言葉や文化、習慣の違いに日々驚かされる連続です。そんな中でも特に心に残る出来事は、人それぞれに色濃く刻まれているはず。

今回は、株式会社NEXER が「GlobalCareer.com」との共同調査で、事前調査で「留学の経験がある」と回答した全国の男女55名を対象に、「留学とカルチャーショック」についてのアンケートを2025年5月に実施し、その結果を発表していますのでご紹介します。

読者及び読者のお子さんの多くは、留学生ではなく帰国子女だと思いますが、海外生活という点では、きっと参考になるのではないでしょうか。

78.2%が留学中の印象に残っている出来事が「ある」

まずは、留学中の印象に残っている出来事はあるか聞いてみました。
およそ8割の方が、留学中の印象に残っている出来事が「ある」と回答しています。
どのような留学中のエピソードがもっとも印象に残っているか聞いたところ、次のような声が挙がりました。

どのような留学中のエピソードがもっとも印象に残っている?
・道ゆく人が気軽に話しかけてくれた。(30代・女性)
・乗馬をしたりパーティーに参加したことです。(40代・女性)
・インドにボランティア留学に行った。環境含めすべてが日本とは違って印象的だった。(40代・女性)
・色々な国の人が集まって、お互い最初は英語がうまくなかったけど、何故か通じたこと。(50代・女性)

留学中の印象的なエピソードとして多く挙がったのは、ホームステイ先での家族との交流や、現地での友情の始まり、異文化とのふれあいでした。日常の中のちょっとした出来事や、日本とは異なる環境が深く心に残っているようです。

65.5%が留学中に「これはカルチャーショックだ」と感じた経験がある

続いて、留学中に「これはカルチャーショックだ」と感じた経験はあるか聞いてみました。65.5%の方が、留学中に「これはカルチャーショックだ」と感じた経験が「ある」と回答しています。それはどんな経験か聞いてみたところ、次のような声が挙がりました。

留学中に「これはカルチャーショックだ」と感じた経験は?
・買い物をしたときにお釣りの端数が出ないように端数だけ小銭を出したら「余分だから受け取らない」と言われた。(30代・男性)
・ショートケーキが存在しなかったこと。メニューにあったので注文したらショートブレッドだった。(40代・女性)
・旅行の約束をした外国人が、平然と遅れてやってきた。(40代・女性)
・学食のサラダバーで、ブロッコリとカリフラワーが生でサラダになっていた。(50代・女性)
・食べ物も習慣も違ってホームシックになりました。(60代・女性)

カルチャーショックとして挙がったのは、食文化や金銭感覚、教育方針、時間感覚の違いなどが多かったようです。

76.4%が留学中の経験で今でも役立っていることが「ある」

最後に留学中の経験で、今でも役立っていることはあるか聞いてみたところ、8割近くの方が、留学中の経験で今でも役立っていることが「ある」と回答しています。それはどんなことか聞いてみたところ、次のような声が挙がりました。

留学中の経験で今でも役立っていることは?
・外国人との接し方がスムーズになった。(20代・男性)
・言うべきことは堂々と言う。(30代・女性)
・英語力、英語を使うことのハードルが低い、気軽に英語を話せる。(30代・男性)
・今、自分がいる環境への感謝の気持ち。(40代・女性)
・自分から行動を起こすこと。(40代・女性)
・相手の話を聞いて答える時に相手の目を見てしっかり言葉や身振りで気持ちを伝えることです。(60代・女性)

留学中の経験で今も役立っていることとして、「英語力の向上」や「自分から行動する積極性」「相手との適切なコミュニケーションの取り方」などが挙がりました。異文化の中で得た気づきが、現在の日常生活や人間関係にも活きているようです。

海外生活は視野を広げて自主性の成長に

今回の調査結果では、半数以上が留学中にカルチャーショックを受けた経験が「ある」と回答していますが、その内容は、食文化や教育、時間感覚など多岐にわたり、驚きと発見の連続だったようです。一方で、そうした体験が今の生活や価値観に良い影響を与えているという声も多数寄せられました。
海外での生活は、不安や驚きも多いかもしれませんが、日本では得難い貴重な時間です。異文化との出会いや語学力の向上、自主性の成長、自分自身の視野を広げるほか、チャレンジ精神や柔軟性が育まれるなど、子どもにとっては大学受験や就活でも大きなアピールポイントになることでしょう。

※本記事の引用元:「株式会社NEXERとGlobalCareer.com」

(取材・文/小野眞由子)