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小中高生の約1割「スマホ利用の中でトラブルにあったことがある」

昨日は、東京都が行った「家庭における青少年のスマートフォン等の利用等に関する調査」をチェック。主に、都内の小中高生の約2割がSNS等を通じて知らない人とやり取りをした経験があるという調査結果に着目した。

本日は、子どもがスマートフォンを利用するなかでのトラブルの有無について見ていこう。

「家庭における青少年のスマートフォン等の利用等に関する調査」概要】

調査方法 インターネットパネルを利用してのアンケート調査
調査期間 令和6年1月5日(金)~令和6年1月 19 日(金)
調査対象

調査①:都内在住の小学生・中学生・高校生の保護者2000 名
(Q1.スマートフォン等の所有について)

調査②:都内在住の小学生・中学生・高校生にスマートフォン等を持たせている保護者2000 名
(条件:Q1でスマートフォン・スマートフォン以外の携帯電話・キッズ携帯のうち、いずれか1つ以上を選択)

スマホ利用のトラブル、学年が上がると「わからない」

子どもがスマートフォンを利用するなかで、トラブルにあったことがあるかどうかを問うと、「トラブルにあったことがある」が 9.1%、「トラブルにあったことはない」が 73.7%、「トラブルにあったかどうかわからない」が 17.2%となっている。

小学生では、「トラブルにあったことがある」が 10%を超える。また、学年が上がるにつれて、「トラブルにあったかどうかわからない」が多くなる。

Q18 お子さんがスマートフォンを利用する中で、トラブルにあったことがありますか。

スマホ利用のトラブル「メールや SNS が原因で友だち等と」が最多

どのようなトラブルにあったかについては、「メールや SNS が原因で友だち等とトラブルになった」の割合が 60.5%で最も高く、次いで「アプリやゲームの購入・課金等により、多額の請求が届いた」が 28.6%、「注意しても、長時間使用するようになった」が 27.2%、「架空請求や迷惑メールなどが届いた」が 25.9%となっている。

中学生では、「メールや SNS が原因で友だち等とトラブルになった」が 80%と特に高い。

Q19 お子さんがスマートフォンを利用する中で、どのようなトラブルにあいました
か。(いくつでも)
(Q18 で「トラブルにあったことがある」と回答した方に質問)

スマホ利用のトラブル、どのように発見したか?

トラブルをどのように発見したかについては、「子どもから相談があった」が 49.7%で最も多く、次いで「子どもの様子がおかしいため質問した等、コミュニケーションをとる上で発見した」が 45.6%、「子どものスマートフォン等を見た」の割合が 34.0%となっている。

小学1~3 年生、中学生、高校生では「子どもから相談があった」が最も多く、小学生4~6年生では「子どもの様子がおかしいため質問した等、コミュニケーションをとる上で発見した」が最も多い。

Q20 トラブルをどのように発見しましたか。(いくつでも)
(Q18 で「トラブルにあったことがある」と回答した方に質問)

インターネット利用による子どものトラブルの対処法

トラブルにどのように対処したかについては、「インターネットで解決方法を検索した(質問サイトに相談した)」が 39.5%で最も多く、次いで「保護者・子どものみで解決した」が 38.1%、「相談機関(公的・民間含む)に相談した」が 27.9%となっている。

小学生1~3 年生は「相談機関(公的・民間含む)に相談した」が最も多く、小学生4~6 年生は「インターネットで解決方法を検索した(質問サイトに相談した)」、中学生、高校生は「保護者・子どものみで解決した」が最も多い。

Q21 トラブルに対してどのように対処しましたか。(いくつでも)
(Q18 で「トラブルにあったことがある」と回答した方に質問)

スマートフォンを持つことで、知らない人とやり取りしてしまったり、友だちとSNS上でトラブルになったり、架空請求などの犯罪的被害にあったり、心配な面はあるけれど、もはや持たせないわけにもいかない。フィルタリングをかけたり、家庭でのルールを決めたり、親子間でのコミュニケーションを密にとって対処していくしかないだろう。

ちなみに、本調査では「家庭におけるルール作り」や「フィルタリングサービス」についても調査を実施している。

また、東京都ではインターネットやスマートフォンに係わるトラブルの相談窓口である「ネット・スマホのなやみを解決『こたエール』」を運営している。

(取材・文/大友康子)