昨日に続き、株式会社アイデム(東京都新宿区)が行った【子供のキャリア観と親の働く姿に関する調査】を見ていこう。
親の働く姿を見たことがある子どもは「将来働くことが楽しみ」に
「将来働くことを楽しみに感じているか」という問いでは、「楽しみ・計」(「楽しみ」「どちらかと言えば楽しみ」の合計、以下同)は69.7%だった。
またこれを「父親または母親の働く姿を見たことがある」とした子どもに限定して同じ質問をすると74.4%が「楽しみ」と回答。「見たことがない」と答えた子どもの62.4%を12%上回った。
親自身の仕事の充実度が高いことも、子どもに好影響
株式会社アイデムの東日本事業本部データリサーチチーム主任・小杉雅和(こすぎ・まさかず)氏は調査結果について、次のように語る。
「今回の調査では、緊急事態宣言の発出などで親子ともに自宅にいる時間が増えたためか、親子の会話時間、家族揃っての食事回数、親の働く姿を見る機会などが、2018年調査と比べて増えていました。なかでも、親の働く姿を『見たことがある』子どもは、将来なりたい職業が『ある』、将来働くことが『楽しみ』と期待を持っている割合が高くなっています。
また、自身の仕事が充実していると感じている親の子供ほど、働く親が『楽しそう』に見えたり、『すごい』と感じたり、親への憧れを抱く割合が高くなっていました。さらに、親が『楽しそう』に働いていると、子供自身も将来働くことが『楽しみ』と感じている割合が高くなります。子供が将来働くことをポジティブに捉えるようになるには、親が自身の仕事に充実感を得て、仕事のやりがいや楽しさを子供に伝える機会を持つことが大切なようです」
(取材・文/大友康子)