親の働く姿を見せることが子供のキャリア観を育てる
親の働く姿を見たことがある家庭の子供は、将来なりたい職業があり、将来働くことを楽しみに感じている傾向が高い――このほど総合人材情報サービスの株式会社アイデム(東京都新宿区)が行った調査から、そのような結果が得られた。具体的に見ていこう。
対象 | 小学5・6年生の子どもと一緒にアンケート回答が可能な男女1000名 |
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調査方法 | インターネット |
調査期間 | 2021年4月23日~25日 |
有効回答 | 1000名 |
「母親の働く姿を見たことがある」は在宅勤務の有無で34%の差
調査項目は多岐にわたるが、まずは小学校5-6年生の子供が両親の働く姿を見たことがあるかどうかについて。
「父親の働く姿を見たことがあるか」を聞くと、「主に外や職場等で見たことがある」が19.2%、「主に自宅で見たことがある」が22.3%と、「見たことがある」子供の合計は41.5%という結果だった。
これを父親の在宅勤務の状況別にみていくと、「在宅勤務あり」の父親の子供では「主に外や職場等で見たことがある」が15.2%、「主に自宅で見たことがある」が41.5%、合わせて56.7%が「見たことがある」と回答した。一方、「在宅勤務なし」の父親の子供の場合、「見たことがある」は28.1%に留まった。
次に、「母親の働く姿を見たことがあるか」という問いでは、「主に外や職場等で見たことがある」が20.5%、「主に自宅で見たことがある」が29.1%と、「見たことがある」子供は49.6%だった。
これを母親の在宅勤務の状況別にみると、「在宅勤務あり」の母親の子どもでは「主に外や職場等で見たことがある」が27.2%、「主に自宅で見たことがある」が43.0%、合わせて70.2%が「見たことがある」と回答した。一方、「在宅勤務なし」の母親の子どもの場合、「見たことがある」は36.2%だった。在宅勤務の有無によって、34%の開きが出ていた。
親の働く姿を見たことがある子どもは将来なりたい職業がある割合が高い
続いて、調査では子どもたちに「将来なりたい職業があるか」を聞いた。その結果、「ある」と回答した子どもは35.2%で3分の1強だった。
これを「父親または母親の働く姿を見たことがある」とした子どもに限定して同じ質問をすると、40.2%が「将来なりたい職業がある」と回答。「見たことがない」と答えた子どもの27.4%を12.8%上回った。
明日も調査結果の続きを見ていこう。
(取材・文/大友康子)