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【帰国後の学校選び】学校見学、親も行くべき?(後編)

昨日は、株式会社DeltaXが運営する日本最大級の学習塾検索サイト『塾選』が公表した、小学生、中学生、高校生の子どもを持つ保護者の学校見学についての調査を紹介した。今日は学校見学の種類や時期などについて、続きを見てみよう(以下、調査結果はすべて「塾選調べ:学校見学に関する調査」)。

参加率トップは「学校説明会」

学校見学には種類がいくつかある。一般的なのは入試情報やカリキュラムについて説明を受ける「学校説明会」で、ほとんどの学校で開催される。ほかにも実際に校内施設を見て回ることができる「キャンパスツアー」、部活動の様子を見学できる「クラブ活動見学」や、生活環境を確認するための「寮ツアー」、授業風景を直接見ることができる「オープンクラス」など、得られる情報は見学内容の種類によってさまざま。また、学校イベントである「文化祭」に参加して学校の雰囲気を知ることも可能だ。

「学校説明会や学校見学」と「文化祭等のイベント」なら、どちらに行くべきか、との問いに対しては、半数以上が前者と回答しているが、種類やチェックポイントについて、さらに詳しく見てみよう。

後悔しないためのチェックポイント

学校見学の種類によって、見学の際にチェックしておきたいポイントも異なる。それぞれどんな部分に注目して見学すると良いか、参加率が高かった順に紹介しよう。

1.「学校説明会」では学校概要やカリキュラム・入試情報をチェック

学校見学に参加した人の71%が「学校説明会」に参加。学校説明会は学校側が主催するイベントで、保護者や生徒に対して学校の特色、教育方針、カリキュラム、進学実績、施設の概要などを紹介する場だ。進学先を選ぶ際、重要な情報源となるので保護者や学生は、できるだけ多くの学校説明会に参加し、各学校の特徴を理解することをおすすめしたい。

2.「キャンパスツアー」では校内の雰囲気や在校生の様子をチェック

学校見学に参加した人の11%が「キャンパスツアー」に参加。これは、実際の校内の雰囲気や施設を見学したいというニーズがあることを示している。校内の雰囲気や施設を直接確認することで、子どもがその学校で快適に過ごせるかどうかを判断する手助けともなるだろう。見学前に学校のウェブサイトやパンフレットで情報を収集し、見学の際に確認したいポイントをリストアップしておくとよい。

3.「クラブ活動見学」ではクラブの種類や活動内容をチェック

学校見学に参加した人の8%が「クラブ活動見学」に参加。クラブ活動は学校生活の大きな一部を占めるため、見学を通じて自分に合ったクラブがあるかどうかを確認することは、進学先を選定する際の重要な参考になる。スポーツ系、文化系、学術系など、さまざまなクラブがどのような活動を行っているのかを見学し、運動部ならば練習風景、文化部ならば作品制作や発表の様子を観察し、日常的な活動内容や練習の厳しさなどを把握しよう。

4.「寮ツアー」「オープンクラス」ではリアルな生活環境や授業風景をチェック

「寮ツアー」(5%)や「オープンクラス」(2%)の参加率は比較的低い結果となったが、これらも重要な情報収集の機会だ。特に寮生活を検討している場合、実際の生活環境を確認するための見学は非常に重要。また実際の授業風景を見学することで、教育の質や教師の教え方を直接確認できる。

5.「文化祭」では生徒の活気やコミュニティをチェック

「文化祭」(1%)や「その他」(1%)の参加率は低い結果になったが、これは開催している学校とそうでない学校に分かれることも一因にあるだろう。文化祭は学校のコミュニティや生徒の雰囲気・活気を直接感じることができるため、気になっている学校が文化祭を開催している場合は、積極的に参加してみるとよいだろう。

学校見学に行く時期は「春」と「夏」

学校見学に行く時期は、中学、高校、大学の教育段階において、違いが見られた。受験準備や進路決定のための説明会や見学などは「春」「夏」の時期に行われることが多いため、気になる学校があれば、早めに情報収集しておきたい。

学校選びは学生にとっても保護者にとっても大変重要な決断だ。毎日通う学校は、通学時の交通の便や校内の特徴、先生や生徒の雰囲気など実際に足を運ばないと分からないポイントも多く存在する。パンフレットやホームページでは伝わらないリアルな情報を知り、後悔のない学校選びを行いたい。

子どもに合った場所を見つけるためのサポートを

以上の調査結果を経て、本調査を実施した株式会社Delta Xの『塾選』編集デスク・佐藤圭太さんは、以下のようにコメントを寄せてくれた。

「自分の行きたい学校を決めてそのために勉強をがんばる「受験」という機会は、子どもにとって大きな試練です。ただ、受験に関することをすべて子ども一人の力で成し遂げられるものではありません。家族の協力を得ながら立ち向かうものです。 学校選びもそうですが、子どもが最良の選択ができるように情報を集め、そのサポートをするのも親の務めではないでしょうか。弊社が「塾選」というサービスを提供しているのも、お子さまのよりよい進路選択につながる「塾選び」をサポートするためです。子どもにあわない塾を選んでしまうと成績が伸び悩んでしまうなどのトラブルにもつながります。学校選びも塾選びも、それぞれポイントをおさえて子どもに合った場所を見つけることが重要です。実際に足を運んだり、良し悪しを率直に語っているリアルなクチコミを参考にしたり、しっかり情報を集めてお子さまの選択をサポートしていただけたらと思います。」

(取材・文/小野眞由子)