昨日は、日販図書館選書センターが発表した2023年度年間図書ランキング(2023年4月~2024年3月、日販図書館選書センター調べ)の単品部門を紹介した。今日は、セット部門のランキングを見てみよう(受賞のコメントは、日販ニュースリリースより引用)。
セット部門(小・中学校)の第1位とは?
セット部門第1位は、『知りたい!カーボンニュートラル 脱炭素社会のためにできること』(あかね書房/藤野純一・監修)であった。本書は、「地球温暖化」「日本と世界の取り組み」「どう買う? どう使う?」「どう捨てる? どう行動する?」の4巻構成で、カーボンニュートラルの概要から身近な取り組みまでを紹介している。
【第1位受賞のコメント】編集担当者より
SDGs関連図書の多い中、カーボンニュートラルにテーマを絞った本シリーズを選書してくださり、どうもありがとうございます。人間の生産活動の影響で地球環境が大きく変化しているという事実に、驚愕することも多いと思います。本書が、環境学習や自分でもできることを考えるきっかけになればうれしいです。
セット部門(小・中学校)のベスト10は?
続く第2位から第10位までのセット部門(小・中学校)ランキングは、以下のとおりとなった。子どもたちに人気のテーマ「料理」や「ドローン」、時事問題としての「ヤングケアラー」など、幅広いテーマの図書が選ばれた。
読者はやさしい未来への扉
以上の調査結果を経て、本調査を実施した日販図書館選書センターの佐伯さんは、以下のようにコメントを寄せてくれた。
「日販図書館選書センターは学校図書館向けの選書施設のため、学校の授業にかかわるテーマの図書が人気です。一方で、「ヤングケアラー」「ドローン」「推し」「ネットのルール」など、比較的新しいテーマについても注目が集まっています。読書は口語では得られない語彙を増やすことができます。語彙が増えれば深く考えることができるようになります。深く考えることは、突き詰めれば、人にやさしくできるということに繋がります。ぜひ、本に親しんでいただき、やさしい未来への扉を開けていただけたらと思います」
夏休みに読みたい一冊を選ぶのに、今回のランキングを参考にするのもいいかもしれない。
(取材・文/小野眞由子)