【特集】帰国子女とその保護者目線で見る 東大・京大・早稲田・慶應Vol.8 ~早稲田大学 現役生編~ 

全12回でお送りする「帰国子女とその保護者目線で見る 東大・京大・早稲田・慶応」。
前回の第7回では、「京都大学 OB・OG生」と称して、2012年に京都大学を卒業したMさんに、大学選びのヒントや通っていちばんよかったことなどを伺いました。

【特集】帰国子女とその保護者目線で見る 東大・京大・早稲田・慶応
第7回: 【特集】帰国子女とその保護者目線で見る 東大・京大・早稲田・慶應Vol.7 ~京都大学 OB・OG編~

第8回の今回は、早稲田大学に通うTさんに、帰国生入試に備えての勉強や大学へ通って受けた印象などを伺います。

早稲田大学

主なキャンパス早稲田キャンパス(東京都新宿区)
戸山キャンパス(東京都新宿区)
西早稲田キャンパス(東京都新宿区)
所沢キャンパス(埼玉県所沢市)
学部総学生数(2024年)38,987人
男女比率概算男性約61%、女性約39%
志願者数(2025年)*195,938人
学部数(2025年)13学部
(政治経済学部、法学部、文化構想学部、文学部、 教育学部、商学部、基幹理工学部、創造理工学部、 先進理工学部、社会科学部、人間科学部、 スポーツ科学部、国際教養学部)

好きなことを探究するのが大学生のあるべき姿だと教えられる

何かと刺激を受けることの多かった年上の友人が早稲田大学に進学したと聞き、闘争心が芽生えて、Mさんは同大学を目指すことに。教育学部の帰国生入試に備えて重点的に勉強したのは小論文だったという。

「語学試験のスコア提出、小論文、現代文、面接がそのときの帰国生入試の内容でした。話をまとめることが苦手だと自覚していたため、まずは小論文を基礎からマスターしようと尽力。いわゆる“答え”がないのが小論文なので、自分の考えを論理的かつ簡潔に述べることを繰り返し練習しました。早稲田大学に合格できたポイントを自分なりに振り返ると、『もともと現代文にはかなり自信があったこと』『SAPIA 海外子女教育研究所で学習していたこと』『海外滞在経験や語学力があったこと』の3点が挙げられます。海外で暮らしたおかげでこの大学に入れたと思っています。中3でアメリカに行くことになったときは正直戸惑いもありましたが、今思えば、とてもラッキーな出来事でした」(Mさん)。

大学に通って受けたのは、様々なことへの意欲や探究心を持つ仲間が多いという印象だそう。

「とても自由な校風なので、学生たちはそれぞれ好きなことをして過ごしています。これぞ大学生、と感じます。みんな飾らないので自分もキラキラの大学生を気取る必要がなく、ありのままの姿でいられるところもよいです。早稲田大学の一員であることに誇りを持っている学生も多いように思います」(Mさん)。

学業面では、都市計画に関心がある。

「講義ごとに教授の代わる『現代都市・地域論A』という授業には特に身が入ります。都市化が急速に進む現代社会における課題とその解決策を、教授が具体例を用いて展開するのが、本当に興味深いです」(Mさん)。

Mさんは卒業後、デベロッパー企業に入社して東京都の都市計画や都市設計に携わりたいと考えているそうで、今後、都市学の副専攻を取得予定。また、宅地建物取引士(宅建)の資格取得に向けての勉強も進めているという。

大物になりそうな!?現役生仲間

国際教養学部のMさんは 実はかなりの芸達者

「基本的に静かだけれど、仲よくなるとたくさん話してくれます。メジャーデビューできるのでは!?と思うほどダンスが上手で、いつも大好きなK-POPを熱唱しています。また、早稲田祭運営に携わるなど行動力があります。『え?そんな一面が…!』と頻繁に感じさせてくれる友人Mさんの将来がとても楽しみです」(Mさん)。

お話を伺った方

現役生:T・Mさん(2年生)
アメリカの現地校に中3から高校卒業まで通った。現在は早稲田大学教育学部教育学科で教育学を専攻。多様な教育の姿を考える生涯教育学専修。所属しているサークルは、東南アジアや日本国内で住居建築支援ボランティアや農業支援ボランティアなどの活動をするWHABITAT。

※1・・・文部科学省年「令和7年度国公立大学入学者選抜確定志願状況」(2025年度) ※2・・・大学通信「大学合格者高校別ランキング」 (2025年。大学の公表値で推薦などを含まない一般入試の合格者数)