習慣的に読書をしている小学生の48.4%、中学生の38.5%が「毎日」読書
株式会社栄光(本社:東京都千代田区)が運営する進学塾・栄光ゼミナールが、小学1年生~高校3年生の子どもを持つ保護者を対象に「小中校生の読書に関する実態調査」を実施。その調査結果を公表した。
今回の調査は、2019年12月11日(水)~12月25日(水)に、栄光モニター会員(栄光ゼミナール・栄光の個別ビザビ・大学受験ナビオに通塾する保護者)を対象にインターネットで行ったもの。有効回答が得られた759人のうち、小学生の保護者は380名(50.1%)、中高生の保護者は379名(49.9%)だった。
これによると「子どもが習慣的に読書をしている」と回答した小学生の保護者は59.5%、中高生の保護者は52.8%。さらに、子どもが「習慣的に読書をしている」と回答した保護者にどのぐらいのペースで読書をしているのかを聞いたところ、小学生で最も多かったのは「毎日」(48.4%)で、「週に数回程度」(46.7%)、「月に数回程度」(4.9%)を上回った。一方、中高生の最多は「週に数回程度」(49.5%)で、「毎日」(38.5%)、「月に数回程度」(12.0%)を大きく上回っている。
また、子どもが「習慣的に読書をしている」と回答した保護者に、いつから子どもは習慣的な読書をしているかを聞いたところ、小学生・中高生ともに「小学校入学前から」が最も多く、約5割にのぼることも分かった。多くの家庭で、幼児期の読み聞かせに取り組んでいたようだ。
一方、子どもが「習慣的に読書をしていない」と回答した保護者に「子どもが、習慣的に読書をしていない理由は何ですか」という質問をしたところ、小学生の保護者で最も回答が多かったものは「習い事や部活などで忙しく、読者の時間がとれない」(55.8%)だった。中高生の保護者では「マンガやテレビ、ゲームなど、他のことに興味・関心が高い」が最も多く、50.6%となった。
保護者に、子どもは読書が好きだと思うか聞いたところ、小学生の7割超え、中高生の7割弱が「好きだと思う」「どちらかといえば好きだと思う」と回答。同様に、文章を書くことについても聞いたところ、小学生・中高生ともに「好きだと思う」「どちらかといえば好きだと思う」と回答した保護者は4割超えとなった。
さらに、読書の好き・嫌いと文章を書くことの好き・嫌いに関係性があるかを調べたところ、小学生・中高生ともに「読書好き」層は「読書が好きではない」層と比べて、文章を書くのは「好きだと思う」「どちらかといえば好きだと思う」割合が圧倒的に多いという結果となった。読書が好きな子どもは、文章で表現することが好きになりやすい傾向にあることも分かっている。
子どもが読書好きになる、または読書が習慣化するために工夫していること、おすすめの方法は?
(自由回答方式)
本に触れるきっかけづくり
- プレゼントをいただく機会がある時には図書カードをお願いしています。週に1回図書館に行き、子どもたちの興味のある本を借りてきています。かれこれ10年近くになります。
- すぐに本が読めるように、リビングに大きい本棚を設置しています。絵本から父親の専門書まで雑多に置いておき、気になったものはいつでも手に取れるようにしています。
- 買い物のついでに本屋さんに寄り、どんな本が売れているのかを子どもと一緒に見たりしている。
- 本屋に行く度に1冊本を買う。本代に関しては上限なく支払う。
- インターネットやテレビは見ない時間をつくり、おやつを食べながら本を読ませるようにしています。
本選び
- 自分で買うのは面倒くさがるため、読み終わる手前で興味がありそうな本を購入してプレゼントしている。
- 子どもが好きそうな本(マンガやライトノベルでも)を図書館から借りておいて、目の付きそうなところにさりげなく置いておく。
- 映画を観た後、原作の小説があれば購入し、子どもと一緒に読んでいる。映画との相違点を見つけて楽しんでいる。
- もしや問題集に出たものの中から、子どもが興味を持った小説を与えている。
- 一巻で完結するものより、シリーズものをよく読んでいます。続きが気になって、必然的にたくさん本を読むようになります。
(取材・文/松井さおり)