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特集|「海外の大学に行きたい!」と言われる日に向けた備え|進学ルートMAP

ここ数年、日本では海外大学への進学者が増加中。高校の国際科や海外大学進学特化プログラムの新設、海外の州政府との提携、推薦制度の締結など、進学ルートも続々と増えているほか、海外大学進学に特化した塾の登場によりバックアップ体制も整ってきています。こうした変化は、海外大学を志望する可能性の高いお子さんを持つ保護者にとって喜ばしいもの。ただ、選択肢が多いだけに、目指すとしたら何をどうすれば…?と迷うこともあるかもしれません。そこで今回は、進学ルートを大まかに4つに分類。それぞれにおけるサポート法を専門家に伺いました。実際に海外大学に合格した現役学生たちの体験談も必読です。

高校卒業にとれる資格別!進学ルートMAP

海外大学進学が活況となり、進学ルートも多様化している昨今。下には海外・帰国生が進学先として選ぶことの多い英語圏の大学をゴールとして、高校卒業時に取れる資格別の代表的なルートを示した。お子さんが通っている高校、あるいは進学を検討している高校・中高一貫校からのルートをチェックしてみてほしい。また、大学出願の際にスコアが求められるテストは国ごとに違ってくるため、下の表もあわせてチェックを。

いずれのルートで進む場合にも「保護者が意識して早めに準備しておくのがいい項目」として、海外大学への進学をサポートする学習塾Y – SAPIX Global Campus(以下、YGC)は次の3つを挙げる。

  • 英語力(特にスピーキングとライティング)向上のサポート
  • 出願までのスケジュール管理
  • 出願書類作成(課外活動記録の入 力や学校の成績表の手配など)の サポート

加えて、保護者が「子どもの自立を促していくこと」も大切だという。「ご存じの通り、海外で暮らすには相当な覚悟が必要。大きな決断をするわけですから、子どもには大学進学が近づく年齢のもっと前から、生活のなかで選択の機会をなるべく多く与えたいものです。『人生のドライバーズシートに座るのは親でなく本人』という考えは特にアメリカで根づいていますが、身に付けておくべき大切な姿勢でしょう」(YGC)

進学ルートMAP

スコアが求められるテストは?

英語力測定テスト
(TOEFL iBT®、IELTS®、Duolingoなど)
共通テスト
(SAT®、ACT®、A-Levelなど)
イギリス 必要
(IELTS®が主流)
A-LevelまたはIBディプロマ
(ファウンデーションコースは必要なし)
オーストラリア 必要
(TOEFL iBT®またはIELTS®)
ATARまたはIBディプロマ
(ファウンデーションコースは必要なし)
アメリカ 必要
(TOEFL iBT®が主流)
SAT®またはACT®
(提出が任意の大学もある)
カナダ 必要
(TOEFL iBT®またはIELTS®)
必要なし
シンガポール国立大学 必要
(TOEFL iBT®またはIELTS®)
学科によりSAT®が必要

大学在学中、1年間でかかる費用の相場は?*

イギリス 300~600万円程度
オーストラリア 300~500万円程度
アメリカ 300~1000万円程度
カナダ 250~500万円程度
日本(交換留学) 100~200万円程度

*進学する大学や奨学金の有無などで大きく変わるため、あくまでも「目安」となります。

お話を伺った方

Y-SAPIX Global Campus(YGC)
北米の高校・大学への進学をサポートする学習塾。「論理的思考力の育成」「対話力の向上」「自国の文化・社会と世界の多様性の理解」の3つを教育方針として掲げ、All English授業を行っている。生徒の海外大学合格実績は多数。

取材・文/本誌編集部・庭野真実 イラスト/佐伯ゆう子

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