Press "Enter" to skip to content

同時通訳者ママが開発した絵本アプリ「ことばの宝箱」が30日間無料に!(後編)

(<前編>からの続き)
絵本アプリ「ことばの宝箱」は、100冊以上の絵本が5か国語(日本語、英語、中国語、スペイン語、韓国語)で読み聞かせできるアプリで、株式会社多言語教育推進会の代表取締役である増田真由美(ますだ・まゆみ)氏が開発した。増田氏自身が日中英のトリリンガルで、育児中のママでもある。

「多言語の環境で育つ子どもたちは、単一言語で育つ子どもたちよりも発話が遅い傾向にありますが、しっかりとしたバイリンガル・マルチリンガルな環境を作ってあげれば、2~3か国語は簡単に身に付けることができます。子どもたちは皆、言語の天才です」と増田氏は話す。

多言語教育を開始する時期は、できるだけ早いほうがよい

「人間は自分が聞き取れる音しか発音できませんし、発音できる音しか聞き取れません。ですから、耳を鍛えるのが大事です。“耳の臨界期”は10歳前後といわれていますので、それより前にできるだけ多くの言語の音を聞かせてあげるのがよいと思います。ただ、例えば両親ともに日本語が母語の子どもに英語をひたすら聞かせていてもあまり意味はありません。音は聞いていても、意味を理解するプロセスがないからです。その点、『ことばの宝箱』なら、絵の内容と言葉が結びつくので、意味を理解しながら発音も覚えることができるのです」(増田氏)。

絵本アプリ「ことばの宝箱」

幼少期から多言語を学ばせると子どもが混乱してしまうのではないか、とも言われているが、その点について、増田氏はこう話す。

「たしかに国際結婚のご家庭にありがちな2か国語以上での教育は、上手にやらないと子どもが混乱してしまい、外国語への勉強意欲が薄れたり、思考にも影響する恐れがあるともいわれています。『ことばの宝箱』では、多言語の混乱を避けるために、イラストとバイリンガル音読モード(第一言語と第二言語が同じ内容で1文ずつ読まれる音読モード)で混乱を避けています」

また、増田氏は「外国語教育は英語だけに限定しないほうがよい」とも言う。

「世界中を見ると、3か国語以上を話せる人は大勢います。例えば、アメリカで英語とスペイン語が日常的に使われる地域の人は普通に2か国語を話しますし、そういう人が例えば韓国人と国際結婚をすれば韓国語も覚えるようになります。バイリンガルでは不足しているというわけではなく、マルチリンガルの人は実際に多く、子どものうちなら3か国語以上でも耳が覚えやすいということです。子どもに早いうちから多言語教育をしたからといって、すぐにペラペラ話せるようになるわけではありません。でも、大人になってからまったく聞いたことのない外国語を学ぶよりも、子どもの頃から聞いている外国語を学ぶほうがはるかに楽なのです」(増田氏)。

「ことばの宝箱」は、iPhoneかAndroid のスマートフォンを持っている人ならだれでもダウンロードできる(※Apple StoreかGoogle Play にアクセスできれば、スマホ以外のタブレットやPCからも利用可能)。

日本の緊急事態宣言中(※2021年1月7日の宣言)に限っての30日間無料キャンペーン期間中に、チェックしてみてはいかがだろうか。(キャンペーンの詳細は、<前編>に記載)

(取材・文/中山恵子)