親子クッキングで“幸せホルモン”上昇!

ほのぼの楽しい親子で調理

長い夏休みが終わりました。夏休み中はお手伝いの一環として、親子で調理を楽しんだご家庭もあったことでしょう。包丁を使うのはまだ早い年齢だとしても、野菜を洗ってちぎったり、味見をしたり、盛り付けたり、できることをやってもらうだけで、本人は達成感があり、親も楽しくうれしい気持ちになるのではないでしょうか。

実際、食品メーカーのキユーピー株式会社が行なった調理体験の研究では、子どもの主体的な調理体験が親子の良好な関係を育むうえで有効であり、調理後には「幸せホルモン」として知られるオキシトシン(※)が上昇することが明らかになったそうです。詳しく見てみましょう。

※オキシトシン:主に人と関わり、触れ合うときに分泌される幸せホルモンで、愛情ホルモンとも呼ばれる。やすらぎ感をもたらし、ストレスを低減する働きがある。親子の愛着形成や他者への信頼感を高めるなど、社会的な絆を形成する上でも重要な役割を持つ。

主体的調理体験でオキシトシン上昇

研究では、小学校1~6年生の男女32名に、野菜や卵を使ったホットドッグを調理してもらって調査。パンの生地をこねて成形、焼けたパンにソーセージ・野菜・卵などトッピングとなる食材を盛り付けるところまで、子どもたちが主体になって調理を進めました。

調理直前および調理終了から10分後に唾液を採取し、唾液中のオキシトシン量を分析したところ、下のグラフの通り、調理後にオキシトシン(OXT)値の上昇が認められました。子どもが主体で調理を進めることによる達成感が、ポジティブな生理的変化をもたらした可能性が考えられるといいます。

さまざまな家庭環境においても調理体験は幸福度アップ

保護者に行ったアンケートから、親子での調理頻度別(週に1回以上、月に1回程度、年に数回程度)に結果を比較したところ、調理頻度に関係なく唾液中のオキシトシン量が上昇する傾向にあることが分かりました。頻繁に親子クッキングを行って調理に慣れさせる必要などはなく、長い休みなど、うまく機会を見つけて親子で調理体験するだけで、幸せホルモンの上昇を見込めるようです。

保護者の就労状況別(専業主婦・主夫、パート、常勤)でも比較したところ、調理前には就業形態による差が見られました(結果は非公表)が、調理体験後にはその差がなくなり、就労状況に関係なくオキシトシン量が一様に上昇する傾向が確認されました。両親ともにフルタイム勤務で子どもに寂しい思いをさせているのではないかと心配するご家庭も、逆に専業主婦・主夫家庭で費用のかかる体験を子どもにさせてやることができていないと思うご家庭も、一緒に調理をすることで、幸福感を上昇させることができるのです。

時間的にまだ余裕がある低学年のうちにどんどん、はたまた、高学年で中学受験の勉強中ならばたまの骨休みとして、親子クッキングを取り入れてみてはいかがでしょうか?

(取材・文/大友康子)