昨日は、学校法人 河合塾が実施した、「新課程入試と受験勉強に関する意識調査」(2025年1月より始まる新課程入試に向け、高校1~3年生の500名を対象に実施)を紹介した。
その結果、2025年1月より始まる新課程入試に、不安を感じる高校生は9割以上いること、また受験勉強の早期スタートを重視していることなどがわかった。
さっそく今日も続きを見ていこう(以下、調査結果はすべて河合塾調べ)。
「高校生活と受験勉強を両立して志望校に合格するために、必要なことは何だと思いますか?」と質問したところ、「効率の良い学習方法を身に付ける」ほか、「周りよりも早く勉強を始める」、「学習量を多く確保する」ことを重視している生徒が半数以上いることが明らかになった。
高校生の多くは将来のビジョンを実現するため、効率的な対策のサポートと受験勉強の早期スタートが必要と感じていることがわかる。
■高校生活と受験勉強を両立して志望校に合格するために、必要なことは何だと思いますか?<MA=500>
高校2年生の6割以上が思い通りに学習できていない傾向に
その一方で、高校1年生の約8割、高校2年生の約6割が受験勉強に着手できていない現状も明らかになった。
受験勉強を早期に始めたいという意識はありながらも、実際は行動に移せていない生徒が大部分を占めているようだ。
■あなたは、大学入試に向けて勉強を始めていますか? <SA=500>
志望大学や学部を早めに決めることがカギ
以上の調査結果を経て、本調査を実施した河合塾に「大学受験について、どのような準備や取り組みが大事だと考えられますか?」と質問したところ、以下のようにコメントを寄せてくれた。
「まずは志望大学や学部を早めに決めることが大切です。ご自身のもっている将来の目標やビジョンを実現するために、「どこで、何を学ぶのか」を高1・2の間に決めましょう。
学校の進路指導室や大学のHPなどを活用すると良いと思います。
河合塾の入試情報サイト『Kei-Net』でも大学・学部選びに役立つ情報を提供しています。
志望大学・学部が決まったら、出題科目や配点を確認し、そこに向けて勉強を早めに始めてください。
大学入試の約8割は高1・2の範囲から出題されており、高1・2年生のうちにしっかりとした入試学力の土台を固めることで、志望大学現役合格がより確実なものとなります。
どこから手を付けたらいいかわからない方は、塾や予備校を活用するのも1つの方法です。受験で問われる内容を、無理のないスケジュールで効率よく習得することができます。」
時代の変化に伴い、最新の入試情報収集を
さらに、河合塾では時代の変化に伴う入試対策について以下のようにコメントしている。
「少子化に伴う大学全入時代の到来や国際化やICT化など社会情勢の大きな変化を受け、大学入試は保護者の皆さまの頃と比べ、大きく変化しています。
これからは「どの大学を出たか」だけでなく、「何を学んだか」が問われる時代。
大学入学をゴールとするのではなく、その先まで見据えた大学選びがより重要となっています。
同時に、教科「情報」の共通テスト導入や年内入試の進展など、受験環境自体もここ数年で大きく変化しています。
まずは最新の入試情報を収集し、ご家族で進路について話し合っていただくと良いのではないでしょうか。
河合塾では12月まで、「親子の新課程入試講演会(変わる大学入試もこれで大丈夫)」を開催しています。
変わる入試に向けて「身につけるべき力」「取るべき対策」を解説します。Web配信も行いますので、ぜひご参加ください。」
時代の変化に伴い、大学入試の状況も刻々と変わる昨今。
最新の入試情報をしっかりと収集することが、大学受験対策の第一歩と言えるのかもしれない。
(取材・文/小野眞由子)