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帰国前に知っておきたい生活情報|海外からの引越し編②

引越し、それも帰国に従う「海外からの引越し」となると、日本国内の引越しとは勝手が違います。海外からの引越しは煩雑で、たとえ経験していても戸惑いがちだと聞きます。初めてならなおさら、何から手をつけていいかさえ分からないかもしれません。

引越しをスムーズに行い、日本で快適な生活を始めるためにも、事前に作業の流れやポイントを把握しておくことは必須です。そこで今回は、荷造りをするとき注意点や帰国後の受け取り方法をお届けします。

 

荷造りをするときの注意点

荷造りや梱包は引越し業者にすべて任せることも可能だが、自分でする場合は以下の手順を参考に行う。

【荷造りの手順】

① 段ボールを用意する

船便は、段ボール箱をまとめたものを強化段ボール(トライウォールなど)で囲って梱包し、輸送する。サイズの違う段ボール箱を使うと、外枠内に無駄な空間ができることで料金直結の全体容積が増える上に、強度も損なわれてしまうため、なるべく同じサイズを業者に注文して揃えたい。その際、壊れ物の梱包に必要なエアークッションももらっておくと便利だろう。

② 段ボール箱に詰める

種類・目的別など関連するものをなるべくまとめて詰める。壊れやすいものは必ずひとつずつ十分に包んでから収めよう。

③ 箱に通し番号を記入

段ボール箱に氏名、目的地、壊れ物の場合は“取り扱い注意”の文言を記入して、「1番」からの通し番号を書く。箱に荷物の種別も書いておくと、開梱する時にとても便利。

④ 梱包明細書を記入

段ボール箱に通し番号を記入する際、一緒に梱包明細書も記入しよう。通関と貨物輸送保険を手配する正式書類なため、正確な記入が求められる。通関の際、記入した以外のものや免税範囲を超える荷物が入っていた場合は、課税や申告漏れの罰則の対象になる。

荷造りの際に注意を要する品目

衣類・寝具 よく干して、湿気をしっかり取っておく
防虫剤 シミになってしまうことがあるので、異なる種類のものは同梱しないように注意する
汚れをしっかり落として、湿気を取っておく
食器類 柔らかい布、エアークッションなどでひとつずつ包む。または、引越し業者に依頼すれば安心
液体が入ったもの 割れやすいビンのままにするのはできるだけ避け、プラスチックなどの割れにくい容器に入れ直す
電池つきの製品 液漏れ防止のため、必ず取り外しておく
冷蔵庫 中身をすべて処分しておき、引き取り日の前日までに電源を切って霜を取っておく
パソコン 万が一のことを考えて、データはすべてバックアップをしておく
米、酒、DVD、ビデオテープ 通関時の検査対象となるため、それぞれひとまとめにしておく
壊れやすい繊細な品物 レースドールなどは個人で梱包することが難しいため、引越し業者に依頼する

 

荷物の引き取り日当日の注意点

荷物や日本で必要になる書類の書き方などを最終確認。引越し業者に荷造りを依頼した場合は、梱包を確認しながら梱包明細書を記入。保険は業者指定の用紙に記入する。また当日までに購入した新品のレシートコピーは業者へ渡しておく(引き取り日以降は各自で保管)。

帰国日当日の手順

①日本へ向かう機内で「携帯品・別送品申告書」が2通配られるので、両方に同じ内容を記入しておく。

②日本の空港に到着したら、手荷物検査のところでその2通を提出し、戻ってきた1通と帰国印のあるパスポートのコピーを空港内に設けられた「別送品申告書受付カウンター」に提出する。多くの引越し業者は空港内の到着ロビーにカウンターを設置している。

③カウンターで通関手続きに必要なものを預け、必要書類をもらう。空港内にカウンターを設けていない業者の場合は、後日郵送での対応になる。

通関に必要なもの・書類

  1. パスポート(コピー)
    海外でパスポートの再交付を受けた場合は、旧パスポートも必要になる。
  2. 携帯品・別送品申告書
  3. 梱包明細書
  4. 購入品のレシート(コピー)
  5. スーツケースの鍵
    鍵をかけた場合は、内容品チェックのために必要になる。
  6. そのほかの書類
    規制対象のものを輸入する場合、検査証明書や輸出許可証など。

荷物を受け取るときの注意点

通関後、別送品で送った荷物が到着する。荷物が届く前に、大まかな家具の配置を決めておくと搬入時の手間が省けるだろう。ハウスクリーニングも必要に応じて行うとよい。

また、当面必要としない荷物がある場合は、専門業者(引越し業者が紹介してくれる場合も)のトランクルームを利用するのも一案だ。荷物を開梱する際は、破損や損傷などがないかをしっかり確認しておこう。開梱後、いらなくなった空き箱は、引越し業者が後日回収にきてくれることが多い。

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