昨日は、新卒の採用支援を行う株式会社ディスコが2024年3月卒業予定の学生で組織する「就職活動モニター」から寄せられた「就活川柳」の佳作11作品のうち、6作品についてご紹介した。本日も残り5作品をご紹介しよう。
内定辞退に心を痛める真面目な現代っ子
「本命と 言った数だけ 罪悪感」(文系男子)
「辛いのは 落ちることより 辞退です」(文系女子)
インターンシップなどで企業研究がしっかりできている影響もあるのか、今の就活生は本当に入社したい企業に絞り込んで就職活動をしているという(本年6月15日公開記事「今年の就活生、本当に入社したい企業に絞り込み」)。
内々定を2社以上獲得した場合も、企業に迷惑がかからないように、またほかの学生にチャンスが生じるようになるべく早めに1社に絞り込む傾向があるようだ(2021年8月7日公開記事「2022年卒の内々定調査(後編)「複数の内々定保有は抵抗あり」)。
そんな現代っ子たちだけに、面接などで「本命」と言った企業の内定を断るときは相当な罪悪感を覚えるのだろう。採用試験に「落ちること」よりも「辞退」することのほうが辛いという。
今の子たちはなんていい子なのだろう。バブルの名残の時期に就職活動をし、内定旅行(これもバブルっぽい!)にまで参加しておきながら、当時採用試験の遅かった出版社の内定を得て、先行企業の内定をそそくさと辞退した筆者は今更ながら反省しきりだ。
やはり理系大学院は就活有利か!?
「理系院 就職活動 即終了」(理系男子)
文系の大学院生は研究職を目指そうとしてもポストの空きがなく大変な面もあるようだが、理系の場合は修士以上のみを募集する企業も多く、大学院生の就活は幅が広がりかなり有利になる。「即終了」とは文系の学生にも、その保護者にも非常に羨ましく感じられるだろう。
就活時期は頼りにされて親冥利
「いまだけは 友達よりも 親にTEL」(文系女子)
「就活で どんどん消える 交通費」(文系男子)
親にべったりの幼児期から、長らく「親より友達が大事」という時期を過ごしてきた子どもたち。人生の一大事の就活においては親を頼りにしてくれるようだ。
交通費がどんどん消えるようなら就職活動を頑張っている証拠。より就職活動がうまくいくように、交通費くらい喜んでフォローしてやろう!
(取材・文/大友康子)