’25対抗戦開幕! 日本で一番スポーツ全般が強い大学はどこ?

スポーツの総合力を競う競技横断型大学対抗戦「UNIVAS CUP」

年始の箱根駅伝や六大学野球、東都大学野球、ラグビーの早慶戦・早明戦など、ご自身やお子さんの大学と関係があれば余計に、なくてもスポーツ好きな方はふと試合の行方を気にされたりしていることでしょう。

それら個々の試合結果も気になりますが、さまざまなスポーツを総合した大学ごとのランキングはさらに気になるのではないでしょうか。そのランキング付けを行っているのが、一般社団法人大学スポーツ協会(以下、UNIVAS)。学生アスリートが学業と競技を両立できる環境の整備や、大学スポーツ全体の価値向上にむけて活動している団体です。

本日は、UNIVASが開催しているスポーツの総合力を競う競技横断型大学対抗戦「UNIVAS CUP 2025-26」について見てみましょう。

野球、バレー、ラグビーなど33競技

競技横断型大学対抗戦「UNIVAS CUP」はUNIVAS創立初年度2019年から毎年開催されています。対象は下記の33競技。

野球/アーチェリー/なぎなた/テニス/カヌー/ボクシング/レスリング/水泳/ソフトテニス/ローイング/ソフトボール/テコンドー/柔道/射撃/サーフィン/馬術/ホッケー/フライングディスク/少林寺拳法/アメリカンフットボール/ハンドボール/バドミントン/オリエンテーリング/バレーボール/ラグビー/空手/トライアスロン/パワーリフティング/ウェイトリフティング/スポーツチャンバラ/バスケットボール/スキー/グライダー

各競技ひとつの全国大会でポイントを獲得

各競技とも、年間に行われる試合は地域的な規模のものから全国大会まで大小あるでしょうが、「UNIVAS CUP」の指定大会は全国の大学が参加して大学日本一を決める大会(1競技1大会)を基本とします。出場校数など大会規模を鑑みて、大会ごとにポイントが割り振られ、順位に応じて大学にポイント数が付与されます。

「UNIVAS CUP」の指定大会は下記の通り。

2025年7月末時点の「UNIVAS CUP」全国1位は近畿大学

6月8~15日開催の「第74回全日本大学野球選手権大会」と6月14~15日に「第64回日本学生アーチェリー男子王座決定戦」「第60回日本学生アーチェリー女子王座決定戦」がすでに開催されました。

野球選手権大会で優勝した東北福祉大学は現在500ポイントを獲得。アーチェリーの大会には出場しておらず、保有500ポイントで、「UNIVAS CUP」ランキングは現在3位。

「第74回全日本大学野球選手権大会」での東北福祉大学優勝シーン

近畿大学はアーチェリー男子王座決定戦で優勝、女子が4位に入り計490ポイントを獲得。さらに、野球選手権大会でも、近畿大学チームが14位となり130ポイント、近畿大学工学部チームが22位となり60ポイントを獲得したため、合計680ポイントで現在1位。

早稲田大学はアーチェリー女子王座決定戦で優勝、男子もベスト8まで進み、計470ポイントを獲得。野球選手権大会でも7位となり165ポイント獲得したため、合計635ポイントで現在2位。

ちなみに、昨年の「UNIVAS CUP 2024-25」の最終ランキング10位までは下記の通り。

ご自身の出身大学やお子さんの出身・通学中・志望中の大学などが上位に入っていると、やはり嬉しいものではないでしょうか。

UNIVAS CAPランキング:https://univas.jp/enjoy/univas-cup/ranking/

バレー日本代表の大学での試合映像なども観られる

UNIVASでは、大学スポーツの魅力をより多くの方に届けるため、公式YouTubeでライブ配信やアーカイブ配信も行っています。

例えば、バレーボールなら甲斐優斗選手(専修大学4年)や高橋慶帆選手(法政大学4年)といった日本代表選手の大学での試合を見ることができ、各選手やその競技のファンには興味深いことでしょう。バレーボールの日本代表、高橋藍選手(日本体育大学出身)と新井雄大選手(東海大学出身)の大学生時代の対戦映像なども残っており、当時のプレーを閲覧できるのも楽しいものです。

甲斐優斗選手の専修大学ユニフォームでのプレー姿も新鮮です

スポーツの取材などを通して学生が成長する活動も

UNIVASは毎年1月下旬~2月上旬、全国の大学生・大学院生を対象に、UNIVAS STUDENT LOUNGE(通称、U.S.L.)メンバーを募集しています(運動部所属問わず)。大学スポーツ振興を目的としてメンバー同士で情報交換しながら、学生が主体的に活動を行っていくチームです。

各大学および運動部、運動部学生の取組、競技の魅力などを紹介するPR活動や、競技横断型大学対抗戦「UNIVAS CUP」の大会会場へ赴き、出場する選手へのインタビュー、SNSでの情報発信など、学生の自由な発想で企画・準備・実行できるチームとして活動しています。この活動を通して、大学スポーツの発展だけではなく、学生は他大学の学生と交流する機会や多方面での人脈づくりの機会も得られます。また、様々なチャレンジを通して、コミュニケーション能力、企画力、創造力、実行力などを向上させ、学生自身が大きく成長する機会になります。

U.S.L.の活動のひとつ、「Voices of Student Athletes」企画では日本代表レベルの学生アスリートの魅力を発信し、新たな大学スポーツファンの創出に繋げます。例えば、卓球の世界ランキング4位で現役の早稲田大学生である張本智和選手などのインタビューがInstagramで発信されています。

スポーツを通して自大学を応援する文化を醸成

一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS)広報部担当者は「UNIVAS CUP 」の意義や魅力について、次のように語ります。

「大学スポーツにおいては、これまで競技ごとの大学日本一決定戦しか存在していませんでした。単体競技での盛り上げだけでなく、競技を横断型にすることで、大学への帰属意識を高め、スポーツを通して自大学を応援する文化を醸成することを目的に行ってきました。

表彰も総合優勝だけであったものを、年度を重ねるごとにアップデートしていき、男女別のポイント、競技別の優勝回数、そして地域ごとの優勝を設定し、いろいろな形で興味・関心を高める取り組みを実施しております。2024年度には、国公立部門を新たに設置し、幅広い大学が参加できるような制度を作ってきました。

当協会としては、大学生はもちろん、保護者、OB・OGなども含めて大学スポーツを応援していく環境を整えていき、誰もが参加するスポーツ環境にしていきたいと考えています」

(画像提供/UNIVAS 取材・文/大友康子)