日本の小中学生が思う「日本のいいところ」とは?

子ども向けサイト「ニフティキッズ」(株式会社ニフティ運営)は、日本の小中学生を対象に「日本のいいところ」に関するアンケート調査を実施しました。
回答者の2割は海外に行ったことがある小中学生で、その子たちには、「日本と比べて海外のいいところ」も聞いています。海外滞在中または滞在経験のある読者のご家庭のお子さんの意見と同じでしょうか?
詳しく見てみましょう。
【「日本のいいところ」に関するアンケート調査概要】
○アンケート実施期間:2025年5月20日(火)~6月16日(月)
○調査対象:小中学生を中心とする「ニフティキッズ」訪問者
○有効回答数:1242件
○調査方法:インターネット調査
「日本のいいところ」1位は、「食べ物がおいしい」
小中学生に「日本のいいところ」を複数回答で問うと、1位は「食べ物がおいしい」で、約5割が選択しました。「安全」「有名なアニメやマンガ・ゲームがたくさんある」も上位となりました。
その他の自由回答には、「推しがいる」や「自然がきれい」、「着物が良い」といった声も集まりました。
海外の人に一番おすすめしたい都道府県は東京
海外の人におすすめしたい都道府県として、小中学生の回答のランキングは下表のとおり。
実際の訪日客の2024年都道府県別訪問率ランキングと比較してみましょう。

小中学生の調査では同率7位の2県の次を9位でなく8位と数えているため、上位11県で比べてみます。食い違いは、小中学生回答の11県内に沖縄・広島・静岡があるのに対し、訪問県率ランキングにあるのが山梨・愛知・兵庫。3県食い違いということで、小中学生がおすすめしたい場所は、実際に外国人観光客が行った場所と7割がた同じといえます。
小中学生は原爆を経験した広島を、平和を語る地として海外の人におすすめしたいと選んだのでしょうか?広島県は、2024年の実際の訪問率ランキングは全国14位でした。
海外の人におすすめしたい日本の食べ物は?
海外の人におすすめしたい食べ物は「お寿司」が最も多く、小中学生の約7割を占めました。次いで「和菓子」「ラーメン」「たこ焼き」「おにぎり」と、子どもたちにも馴染み深い食べ物が続きます。
その他には、「納豆」や「アイス」「もんじゃ焼き」などさまざまな食べ物が集まりました。
日本と比べて「海外のいいところ」は?
今まで、海外に行ったことはあるかどうかを聞くと、約2割が「ある」と回答。その人たちに海外に行って、日本と比べて「いいな」と思ったのはどんなところか聞くと、下記の回答がありました。
○フレンドリーな人が多い
○海がきれい
○街並みが洋風でおしゃれ
○おいしい食べ物がたくさんある
○明るい人たちが多い
現地の人との交流を通して、明るく親しみやすい人柄に好印象をもったという声が多く集まりました。また、海外ならではの街並みや景色に魅力を感じたという意見も多く、異文化に触れたことで感動を覚えた子どもたちもいたようです。
日本と比べて「海外のよくないところ」は?
海外に行ったことがある2割の子たちに、日本と比べて「不便だな」「よくないな」と思ったのはどんなところかを聞くと、下記の回答がありました。
○ウォシュレットがない
○ものが盗まれ、ゴミがたくさん落ちていた
○言語が伝わらないこと!!
○水道水が飲めない
○電車の遅延が多い
「トイレが汚い」「ウォシュレットがない」など、衛生面への不満の声が多くあがりました。また、「水道水が飲めない」「言葉が通じない」「スリが多くて怖かった」といった、日本とは異なる生活環境に戸惑った意見もありました。
海外の人に日本をもっと好きになってもらうには?
アンケート回答者全員に、海外の人に日本をもっと好きになってもらうにはどうすればいいかを聞くと、下記の回答がありました。
○SNSでもっとたくさんの人が日本について発信すればいいと思う!
○アニメ文化を広げる
○いろいろな外国の人と合流して、仲を深める
○このままでも全然いいと思う
○外国人が日本に来ても不便がないように、言語表示やWi-Fi、宿泊施設を充実させるべき
「SNSで発信する」「YouTubeで宣伝する」など、SNSを活用する意見が多く集まりました。また、「アニメやマンガをもっと推す」「おいしい食べ物をPRする」など、日本文化の強みを活かしたアピール方法を提案する人もいました。
その一方で、日本の良さはすでに広く知られていると考える子どもたちもおり、「このままで十分」とする声もあがりました。
さて、海外滞在中または滞在経験のある読者のご家庭のお子さんは、同じ質問に対し、どのように答えるでしょうか? よろしければ、親子の話題のひとつとして取り上げてみてください。
(取材・文/大友康子)