昨日は、株式会社すららネットが2024年秋に実施した、国内外の生徒が集い算数/数学力を競う「すらら国際デジタル算数/数学コンテスト2024」(SuRaLa International Digital Math Contest 2024、以下「すらら国際DMC」)について紹介した。早速、今日もこのコンテストの続きを見てみよう。
「100マス計算」中学生の部では日々の努力の積み重ねが結果に

国際決勝の表彰式では、ZOOMやYouTubeのストリーミングで多くの児童・生徒や教員、保護者が見守るなか、各種受賞者の発表が行われた。
マス計算の最上位部門である「100マス計算」の中学生の部では、凛風(りんか)さん(日本)が、各四則演算の100マス計算テストをすべて満点・平均回答1分11秒という成績で見事1位を納めた。さらに、国際決勝のマス計算に参加した約230人のなかで、最も正答率と1マス当たりの回答スピードが速かった人に贈られる「SRJ Award」も受賞。
凛風さんは、「こういうことがあるのかと衝撃的」と同時受賞の驚きを隠せない様子だった。昨年失敗してしまった経験を活かし、「今年はたくさん練習して国内戦を通過した」と言うが、国内本戦で何問が間違えてしまったそう。それでも国際決勝に進み、緊張感のあるなか最終的に2つの賞を同時受賞という素晴らしい結果となった。
株式会社SRJカスタマーサクセス事業部の中田亮介氏からは、「驚異的なスピードで問題を解き、高い正答率を維持されて、本当に素晴らしく思いました。昨年悔しい思いをして日々努力を積み重ねた結果だと思います。これからも自分の可能性を信じて、さらなる高みを目指して頑張ってください」とお祝いのメッセージも贈られた。
「算数テスト」部門・中1の優勝者はインドネシアの学生

「算数テスト」部門では、日本数学検定協会から、算数/数学の実用的な技能を測る、実用数学技能検定(数学検定・算数検定)の問題が提供され、参加者は、代数・図形・統計など様々な分野で思考力を試される問題に挑戦した。
「算数テスト」の最上位学年である中学1年生部門の優勝者には、日本数学検定協会から「SUKEN Award」が贈られた。受賞したのはインドネシアのAlysha Syakiraさん。
表彰式には参加できなかったが受賞の知らせには、「6カ国の仲間と競い合う機会を得たことをとても嬉しく、1位とアワードを受賞できて驚きました」とコメントを寄せてくれた。また、「テスト後にすぐに正解不正解の結果とともに点数が表示されるため、参加者にとって振り返る材料となる」とイベントの意義と公平公正性を評価。さらに、「今後も毎年参加したいと思うので、中学2年生以上の部門が創設されることを願っています」と今後への意気込みも語ってくれた。
公益財団法人日本数学検定協会コンテンツプロデュース本部マネジャー・山口哲氏からは、「普段学校で解いている数学のテストではなく、様々な国の生徒が受けるなかでの受賞は、本当に意義深い。初めて見る問題やすぐ解けない問題にも粘り強く考える力が発揮された結果だと思います。身につけた数学力は将来様々な分野でとても役に立ちます。今後も数学の学習を楽しんでください」と、お祝いの言葉が述べられた。
「すらら国際DMC」は今年も実施予定
主催のすららネットに今後の予定について聞いたところ、教材の開発を進めるとともに、参加国を増やすなど、より多くの皆さんが参加できるように取り組んでいきたいとのことだ。また、広報の江藤さんは次のようにコメントも寄せてくれた。
「「すらら国際デジタル算数/数学コンテスト」(「すらら国際DMC」)は、算数/数学力を鍛えることに加え、 世界中の仲間たちと交流し、新たな発見や感動を共有できる国際イベントとして毎年ご好評をいただいています。 ぜひ多くの方に挑戦いただき、学びの楽しさとともに国際的な視野を広げる機会を体験していただきたいと思います」
興味のある人は、ぜひ今年秋の開催を目指して、チャレンジしてみるのもいいかもしれない(詳細日程はHPをチェック)。
(取材・文/小野眞由子)