就活調査｜インターンシップ時の実感は非常に重要（前編）

入社前後の満足度の変化やその要因について分析

　新卒就職支援企業の最大手である株式会社マイナビ（東京都千代田区）は、2021年3月に卒業した全国のマイナビ就職モニター会員（有効回答数：918名）を対象に実施した、「マイナビ 2021年卒入社半年後調査～コロナ禍の就活生の『その後』は？／with コロナ2年目の新入社員の実態～」のアンケート結果を発表。

　本調査では、就職活動時の調査データと入社半年時点で比較を行い、入社前と入社後の満足度の変化やその要因について分析している。

【調査概要】
「マイナビ 2021年卒入社半年後調査～コロナ禍の就活生の『その後』は？／with コロナ2年目の新入社員の実態～」

調査期間	2021年10月25日（月）～11月1日（月）
調査方法	インターネット調査
調査対象	2021年卒業予定として就職活動を行い、その状況をモニター調査で回答した方を対象とした追跡調査
有効回答数	918名（文系男子：160名、理系男子：235名、文系女子：261名、理系女子：262名）

勤務先満足度が高い新入社員はインターンシップ時に好感触を得ていた

　学生時代に現在の勤務先のインターンシップに参加していた人に、インターンシップ時に企業に対して感じたことを聞き（複数回答）、その結果を現在の勤務先の満足度別に分析した。

　結果、勤務先満足度3以下と満足度5（最高値）で最も大きな差がついたのは「自分に合っていると感じた」で、26ポイント差だった。現在の勤務先に満足している人ほど、その企業のインターンシップに参加した際、「自分と合っている」と感じていたことが分かった。次に差がついたのは「楽しかった、面白かった」（22.1ポイント差）、3番目が「職場の雰囲気が良かった」（20.3ポイント差）となった。

　インターンシップという具体的な就業体験をふまえ、その企業や仕事が自分に合っている、仕事体験が面白い、職場の雰囲気が良い、などと感じた人が、就職活動を経てその企業に入社した場合、入社後も高い満足度が得られているようだ。

勤務先への満足度が低いと、就活時よりも働き続けたい年齢が下がる

「人生100年時代」が到来すると言われるが、「あなたは何歳まで働き続けたいか」という質問について、就職活動時の2021年8月と入社後半年が経過した今回の調査時点で比較し、勤務先の満足度との関係を分析。結果、勤務先の満足度が3以下の場合、就職活動時より入社半年後の方が働き続けたい年齢がかなり低くなった（男子5.9ポイント減、女子6.2ポイント減）。入社後の勤務先満足度が低いと、人生を通して長く働き続けたいという意欲が、就活時よりも下がる傾向があると言える。