1年以内に小中学生の6割が家庭で自分専用のパソコンをもつ社会になる
IT化時代において日本では、昨日の前編で紹介した文部科学省による「GIGAスクール構想」に加え、プログラミングをはじめとしたSTEM教育(理数系の分野からイノベーションを生み出せる人材育成教育)など、パソコンを使った教育への注目が高まっている。
そうしたなか、デル・テクノロジーズ株式会社(神奈川県川崎市)は全国の小中学生をもつ家庭を対象にパソコンの所有と利用動向に関する調査を4月に実施した。
調査の結果、現在3割を超える家庭が子ども専用のパソコンを所有。持っていない家庭でも6カ月または1年以内に「パソコンを購入する予定」という回答が3割弱に上った。つまり、1年以内には日本の家庭の6割強が子ども専用のパソコンを所有するようになるのだ。
子ども専用のパソコンを購入した(またはしようとしている)意図としては、「教育上のメリット」を挙げる回答者が約8割に達し、ITに対する意識の高かまりが明らかになった。
子ども専用パソコンはノート型が主流。費用と、ネット依存など健康への影響を心配
購入した(または予定)のパソコンのタイプについては、ノートパソコンが61%、次いでタブレット19%、オールインワン/デスクトップ16%。価格帯は、「5万円~9万円未満」が最も多く38%だった。次に多かったのが「5万円未満」の32%で、比較的安価な価格帯のパソコンを選ぶ人が多かった。
パソコンの購入に際して心配した(する)こととして、パソコン本体の費用負担が57%、子どもの健康への影響が46%、初期設定やネットワークなどの設定が30%が理由として挙げられた。
パソコン使用により、子どもの新たな可能性が広がる
デル・テクノロジーズは「デル アンバサダープログラム」に登録(無料)している小中学生の家庭を対象に、プレミアムノートパソコン「XPS 13」を無料で2カ月間貸し出すプログラムを行っており、第1回は4月27日~5月26日に定員30名の募集がかけられ、7月1日~8月31日にモニター体験が行われた。
デル・テクノロジーズ株式会社コンシューマー&ビジネスマーケティング部の部長を務める横塚知子氏は、モニターの声や「子ども向けパソコンの利用動向に関する調査結果」を統括して次のように語る。
「調査結果では、2020年3月から5月にオンライン授業を受けた割合は86%に達し、パソコンを使用することで、子どもの変化として興味関心の幅が広がったとのポジティブな反応が出ておりましたので、お子様にとって新たな可能性が広がっていることは非常に良いことだと感じでおります。一方で、パソコンの選定に際しては、具体的にどのようなパソコンがお子さまに適しているのか悩んでいる方が多いという声も聴いております。デル・テクノロジーズでは、こうした現状を踏まえ、ご自宅でのIT教育を応援するために、小中学生のお子さまをもつご家庭に限定したパソコン体験モニタープログラムや電話やチャットでの相談を受けておりますのでご気軽に問い合わせいただければと思います」
(取材・文/大友康子)
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