海外では好きなことにどんどんトライ!これからも、多様な世界を見たいです
学習院中等科 3年 A・Mさん(15歳)
※2021年12月インタビュー時点
渡航歴
時期 | 場所 | 学校 |
---|---|---|
9歳(小4・G4)~11歳(小5・G5) | アメリカ・ボストン | 現地校 |
12歳(小6~) | 日本 | 公立小学校→私立中学校 |
言葉の壁は感じず。でも英語の宿題は大変!
小4から2年間、アメリカのボストンで過ごしたA・Mさん。通学した現地校には、様々な国・地域出身の生徒が通っていた。そのため、第二言語としての英語教育クラス(ESL)も完備されており、生活にはすぐに馴染んだという。
「同じ学年に日本人が5人いましたし、環境には早く慣れました。一番仲が良かったのは中国人の友だち。英語でコミュニケーションを取って、お互いの家で遊んだり。言語の壁を感じることはなかったです」
友だち付き合いにおいて困ることはなかったが、滞在最後の年の「英語」の授業の宿題には苦労した。
「先生によって宿題の内容や量がまったく違うんですが、最後の年に習った先生がかなり厳しくて……。英語の文章をパソコンで入力して提出する宿題が多くて、それが本当に難しかったです。家庭教師の先生に教わったりしながら、なんとか提出していました」
緯度は日本の函館とほぼ同じという北東部ボストンでの生活で特に楽しかったのはウィンタースポーツ。スキーやスケートを満喫した。
「それと地域のサッカーチームにも入って楽しみました。チームメイトはほとんどが学校以外の現地のアメリカ人で、新鮮でした」
どんなこともトライ。少しでも「楽しそう」と思えば、まずは試していたという。
「自分に合っていなければ、やめればいいわけだし。やめて次へいく勇気も必要だと思います。学校ではずらりと並んだ楽器から好きなものを選んで演奏する授業があったのですが、僕はやったことはないけれど楽しそうだったトロンボーンを選びました。音が鳴るようになるまでは大変でしたが、すごくいい経験になりました」
帰国後は、日本の小学校の行事でトランペットを演奏した。アメリカで1年以上金管楽器に触れた経験が、大いに役立った。
小3から受験に興味多様性ある学校を志望
日本には、小6に進級する直前の3月に帰国。ボストンの友だちとの別れは寂しかったが、帰国することは嬉しかったという。
「日本のほうが、やはり暮らしやすいので。食事もお菓子も美味いですし、コンビニエンスストアも近所にあって便利です(笑)。帰国後は、小3まで通っていた公立小学校の6年生に戻りました。ですから環境にはすぐに馴染めたんですけど、なかには大人っぽい雰囲気になった人もいて。その点は少し戸惑いました」
学校の授業にも乗り遅れることはなかったというA・Mさん。ボストンで、週末は補習校に通い、それとともに、中学受験を想定した勉強にも取り組んでいたからだ。
「受験には、公立小の3年生頃から興味をもっていました。仲のいい友だちが受験すると言っていて。私立中学へ行けば、いろいろな人が集まる、多様性がある学校に行けそうだなと思っていました」
経験を積み成長したい夢は「数学の教師」
現在通う学習院中等科の同じ学年には、アメリカやイギリス、シンガポールなど、様々な国からの帰国生が在籍する。同様の経験をした者同士はやはり話も合うとか。
「この学校を選んだ理由のひとつは、帰国生の募集人数が多いこと。色んな場所からの帰国生に出会えて、すごく楽しいです。理系の授業に力を入れていることも気に入っています」
将来は、国立大学の受験を考えている。
「国立大学出身の父親から色々と話を聞いたときに、『様々な地域や価値観を持つ学生がより集まりやすい国立大学っていいな…』と思ったのがきっかけです。今のところの将来の夢は、中学か高校の数学の教師になることです。数学の、細かいところまで理解を深める作業が好きですし、人に何かを教えるのも好きなので。目標に向かって、頑張っていきたいです」
親への感謝
帰国後は、母は車で塾への送迎をしてくれました。そして、両親ともに、受験の面接の練習を一緒にしてくれたことも、とてもありがたかったです。帰国前も帰国後も、僕が助かると思うことをたくさんサポートしてくれて、本当に感謝しています。