昨日は、転職・求人情報サイト「Daijob.com」を展開するヒューマングローバルタレント株式会社(東京都新宿区)が行った、英語力と年収に関する調査をご紹介。Dainoji.comの登録者で、企業からスカウトを受けた人材の約90%以上がビジネス会話以上の英語力を保持しており、英語力の違いにより日本の平均年収と比較して50代の男性で1.3倍、40・50代の女性で1.6倍の年収差がある現状を見た。
本日は、職種別の平均年収を英語力別で比較した調査結果から見ていこう。
「エグゼクティブ/経営」と「電機」は英語レベルが高いほど、より高年収
転職・求人サイトDainoji.com登録者で企業からスカウトを受けた人の平均年収を英語力「日常会話レベル以下」と「ビジネス会話レベル以上」別に分けたところ、1職種「法務/特許・知財」を除いて、「ビジネス会話レベル以上」の方が平均給与が高い結果となった。一番大きな差が開いたのは、「エグゼクティブ/経営」で1.8倍。英語力を活かしたグローバル規模の企業経営や成果主義によって、高年収を得ていると推測される。
同じく1.8倍の差が開いた職種には、「電機(電気/電子/半導体)」もあげられる。国をまたいだ電機・電子部品の開発プロジェクトの進行や、生産設備の管理など、英語力+特殊な知識を活かすことにより、高年収を望むことができると考えられる結果となった。
帰国子女はやはり英語力を保持していくのがおすすめ!
海外駐在中のご家庭にとって、帰国後も「子どもの英語力の保持を頑張ろう」と改めて思わされる結果ではないだろうか。ヒューマングローバルタレント株式会社の代表取締役・横川友樹(よこかわ・ともき)氏は年収と語学力の関係について、次のように語る。
「年収は、『会社』対『個人の能力』の需給バランスによって決まってくることが伺えます。仕事を行う上で、英語力はビジネスツールのひとつになり、そのツールを持つことで、キャリアの選択幅は大きく広がります。
特に40・50代で英語力の高い人材は、国内の人材市場において希少価値の高い語学力に加え、各分野のキャリアを積まれることで、さらに希少価値が高まっていきます。
一方、現在の日本において、若い世代はまず仕事を覚えながら自律することが優先され、英語力による職務上の責任は、あまり問われない傾向にあります。ただし、今後グローバル化がさらに進み、日本国内でもジョブ型雇用が推進されるに従い、個人の能力を年齢で画一的に捉えることが減少し、“個“で捉えられるようになると予測しています。英語力の有無により、若手のうちから、ますますキャリア形成に差が生まれることになっていくと考えています」
※ヒューマングローバルタレント株式会社は、語学力を活かして転職したい人向けのイベント「第43回Daijob Career Fair」を2022年3月11日(金)に秋葉原で開催する。
(取材・文/大友康子)