“いまどき就活”の側面をチェック!
新卒就職支援企業の最大手である株式会社マイナビ(東京都千代田区)は、2024年卒の大学生・大学院生を対象に、2023年2~8月まで「マイナビ学生就職モニター調査」を実施。月ごとの学生の活動状況や活動量、心境についての定点調査など各翌月に発表している。特に月ごとにテーマを変える「追加調査」の内容が、“いまどき就活”のちょっとした側面を垣間見られて興味深い。
「2024年卒マイナビ学生就職モニター調査 6月の活動状況」の中の追加調査、「応募した企業から内々定を得る前に交通費や宿泊費を支給されたことがある割合」や「面接でされた不適切な質問」を、今日と明日とで見ていこう。
【調査概要】「マイナビ 2024年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況」
調査期間 | 2023年6月26日(月)~6月30日(金) |
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調査方法 | WEB上のアンケートフォームより入力 |
調査対象 | 2024年卒業予定の全国の大学生および大学院生 |
有効回答数 | 1881名(文系男子300名 理系男子471名 文系女子577名 理系女子533名) |
支給金額合計の平均は3万9459円
首都圏に住んで、首都圏の企業の採用試験を受ける場合も交通費はそれなりにバカにならないが、地方在住の学生が首都圏などで就職活動をしようとする場合、交通費や宿泊費の負担はかなり大きいだろう。
しかし、企業によっては内々定の前から交通費や宿泊費を支給してくれるところもある。応募した企業から交通費や宿泊費を支給されたことがある学生は59.4%。支給金額合計の平均は3万9459円で、1社あたりの平均金額は1万5966円だった。
【企業から内々定を得る前に交通費・宿泊費を受けたことがある割合】
【これまでに支給された金額合計・平均】(企業から交通費や宿泊費を支給されたことがある人限定)
最終面接時やインターンシップ時に交通費・宿泊費支給
どのような機会に支給されたか聞いたところ、「最終面接を受ける時」が最多で71.7%、次いで「インターンシップ・仕事体験に参加する時」で45.5%だった。
【交通費・宿泊費はどのような機会に支給されたものか】(複数回答)
選考途中の辞退を減らす交通費・宿泊費支給
保護者の就活時には交通費や宿泊費の支給はほとんどなかったように思うが、費用をサポートする保護者にとってもありがたいことである。株式会社マイナビのHRリサーチ統括部・石田力(いしだ・ちから)氏は次のように解説する。
「企業側には、最終選考まで残った優秀な学生が、選考途中で辞退するのを減らしたい、またインターンシップ・仕事体験の選考を通過した学生に、より多く参加してほしい、などの意図があるようです。また、同業、同規模など、新卒採用の上で意識する他の企業が交通費を支給しているケースでは、同じように支給したいという意図もあるようです」
明日は「面接でされた不適切な質問」を見ていこう。
(取材・文/大友康子)