Press "Enter" to skip to content

「大学生の出会い」調査(後編)大学生の出会いの場はどこ?

 昨日は、ウェブスターマーケティング株式会社(東京都渋谷)が行った「大学生の出会い」に関する調査の中から、親としては非常に気になる「大学生の交際経験率」などについて垣間見た。大学生の約半数は「交際経験がある」という結果であった。

 では、交際経験率は、恋愛に対して積極的・消極的という個人のタイプの違いによってどのくらい違うのだろう? 調査の結果をみていこう。

現役大学生は恋愛に消極的なタイプが7割以上

 調査ではまず、「恋愛に積極的なタイプ」と「恋愛に消極的なタイプ」をそれぞれ以下のような人と提示。その上で「出会いに対するあなたの恋愛観を教えてください」という質問を行った。

  • 積極的なタイプ:出会いを求めてサークルやマッチングアプリなどに積極的に参加し、自ら交友関係を広げていっている自負のある人
  • 消極的なタイプ:出会いを求めている一方で、出会いのきっかけとなるような機会に自ら参加できない人

 結果、「恋愛や出会いには興味があるものの一歩を踏み出せない」いわゆる消極的なタイプが回答者の58.7%を占め、「出会いや交際に興味がないタイプ」も含めると、74.6%に上った。

積極的なタイプの大学生は8割以上が交際経験あり

 次に、出会いに対して積極的なタイプと消極的なタイプで「大学入学以降の交際経験の有無」を比較した結果、積極的なタイプは8割以上が交際経験があるが、消極的なタイプは4割強が交際経験があるに留まった。

出会いの場はサークルや授業よりも、アルバイト

 では、大学生はどこで出会いを期待しているのだろうか? 「大学入学以降、どこで出会いを探していますか?」と調査したところ、回答は以下のようなランキングになった。

 1位は「アルバイト」。授業やゼミ、サークル・体育会の活動よりアルバイトが上回ったのは、コロナ禍でサークル活動ができなくなったり、対面授業が少なくったからだろうか。

 また、マッチングアプリやSNSなどのオンラインを介した出会いが上位に入ったのも現代ならではだ。コロナ禍で出会いにくさが増す中、オンラインのチャットやビデオ機能を利用して相性を知ることができる点で、大学生にも人気な出会い方になっているようだ。

 一方、コロナ禍でも不動の人気なのが「合コン」や「街コン」。また「友達の紹介」を含め、繋がりを利用した出会いは、昔と変わらず支持を得ているようだ。

自分に合った方法を探して恋愛を楽しんで

 調査を行ったウェブスターマーケティング株式会社の代表取締役・吉岡政人(よしおか・まさと)氏は、今回の調査について次のようにコメントする。

「弊社ではインターネットメディア事業を展開しており、チーム内に多数の大学生のインターン生が在籍しています。その学生さんたちを見ていると、コロナ禍において外出自粛が続く中で、本来の学生生活を送ることができていない現状がありました。

 授業はほとんどすべてオンラインになった。外出自粛で入学してから一度も人に会ってなくて友達ができない。予定してた留学がキャンセルになった。など、普段から大学生の生の声として聞いていると、あらゆるところにその影響は出ていることを痛感します。そのような背景の中、ラブマでは今の大学生の異性との出会い方について調査しさせていただきました。

 私が聞いたところで面白いと思ったのは、出会いに積極的なタイプの学生は、例えば就職活動でオンライン上で行われる会社説明会で、好みの異性がいれば積極的に個別に連絡を取り、連絡先の交換などもしているようです。環境がこのような状況においても、人との出会いの機会を積極的に利用していることが伺えます。

 また記事にもありましたように、最近ではマッチングアプリやSNSによる出会いが大学生の中でもかなり一般的になってきていることを感じます。これはひと昔前のように『男女がネットを介して知り合う=出会い系』のようなネガティブなイメージがかなり薄れてきていることと、コロナ禍においてオンライン上で人とやり取りをすることへの抵抗感が良い意味で薄れてきていることを示しているのかなと思います。

 このように、出会いのきっかけがネットを通じて大幅に拡大していくことは、異性との交際という範疇を超えて、将来的に日本の少子化への対策であったり、孤独を感じる人、人との繋がりがリアルの社会に対して希薄であると感じる人にとっても、ネットを通じて自分と合う人を見つけられるなど、社会全体の問題の解決の可能性を秘めていると思います。

 最後に、今大学生の方たちは、積極的なタイプの人も、そうでない人も、自分に合った方法を探して恋愛を楽しんでください! 皆が恋愛によって幸せになることを願っております!」

(取材・文/大友康子)