流行や世相を反映する「制服の着崩し」
制服の“着崩し”は、昭和のツッパリブームや平成のコギャルブームなど、その時代のファッションや世相を反映して変化している。読者の中にも、校則から極端に逸脱しないよう工夫を凝らして着崩した、なんて思い出を持つ方もいるかもしれない。
学生服メーカーの菅公学生服株式会社(岡山県岡山市)は、10~60代の男女1200人を対象に学生時代の制服の着崩しの有無や理由、年代別に流行った制服の着崩しについて調査した。今と昔の「制服の着崩し」について、今日と明日とで見ていこう。
【制服の着崩しについての調査概要】
調査対象 | 全国の10~60代の男女1200人 |
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調査方法 | インターネットリサーチ |
実施時期 | 2022年6月 |
制服の着崩し経験が多いのは30代
まず、学生時代の制服着崩し経験の有無を尋ねたところ、全体平均では制服を着崩して着ていた経験が「ある」と回答した人は半数以下(45.8%)であったのに対し、年代別にみると、30代は着崩し経験が「ある」(56.5%)という回答が全体平均に比べ10ポイント以上高かった。
Q.あなた自身、学生時代に制服を着崩して着ていた経験はありますか。(単数回答)
制服を着崩すのは「流行だったから」
制服を着崩して着ていたと回答した全世代549名の着崩しの理由は、年代によっても多少異なるが、全体的傾向としては「流行だったから」が最も多く、次に「おしゃれのため」、「皆がしていたから」、「スタイルをよく見せるため」などが続いた。「学校や大人への反発」という回答はいずれの年代も1割に満たない状態で、着崩しはファッションや皆と同じようにしたいという気持ちが大きかったようだ。
Q.あなたが、制服を着崩して着ていた理由は何ですか。(複数回答)
明日は、年代ごとにどんな着崩しをしていたのかを見てみよう。
(取材・文/大友康子)