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子どもの将来の仕事について気に掛けたいこと、保護者の1位は「好きなこと・得意なことを生かせるか」

『株式会社栄光』(本社:東京都千代田区)が運営する進学塾「栄光ゼミナール」が、小中校生の職業観に関する意識調査をインターネット上で実施。小学1年生~高校3年生の子どもを持つ保護者939人から得られた有効回答の結果を公表している。

仕事や会社を選ぶ際に「ワーク・ライフ・バランスの取り組み」を重視する保護者が増加

これによると、「保護者が今までに就いたことがある仕事・会社を選ぶ際に重視したこと」と「将来、子どもが仕事・会社を選ぶ際に気に掛けたいこと」について聞く質問では、保護者自身の職業よりも、子どもの将来の職業には「自分の好きなこと・得意なことを生かせる」「ワーク・ライフ・バランスの取り組みが充実している」ことをより求める傾向にあることが明らかとなった。

保護者が今までに就いたことがある仕事・会社を選ぶ際に重視したこと/子どもが仕事を選ぶ際に気にかけたいことは何ですか

特に「ワーク・ライフ・バランスの取り組みが充実している」を重視する保護者は、2019年の前回調査に比べて増加の傾向にあり、子どもの将来の仕事については34.1%→42.4%、保護者の仕事についても25.4%→31.5%と、自身の職業選択の際にもワーク・ライフ・バランスを気に掛けていることが分かっている。

子どもと、将来の職業について話したことがありますか

また「子どもが、保護者や家族の仕事について知っているか」を聞いたところ、小学生保護者の93.9%、中高生保護者の95.9%が「知っている」と回答。多くの家庭で、家族の仕事について、子どもと話をしていることが明らかとなった。

新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務をしている(していた)家族がいたのは全体の66.2%。そのうち、22.2%の保護者が同居家族の在宅勤務で子どもの職業観に「影響はあったと思う」と回答している。

具体的な変化としては、「仕事の大変さを実感したようだ」「オンライン会議の様子を見て、会社のイメージを具現化したようだ」「テレワークができる仕事に就きたいと思うようになった」などの声が寄せられた。一方で「家で気ままに仕事ができていいね、と誤解された」と嘆く保護者もいた。

子どもの職業観・勤労観を育むために、家庭で取り組んでいることとは?

<イベントや職業体験> 保護者の職場のファミリーデーに連れて行く(小4保護者)/地域でのキャリアスクールに参加している(小4保護者)/年齢も職業も違う人に会える場を持つようにしている(高1保護者)/ボランティア、アルバイト、地域の方との交流・旅行・アウトドア・キャンプなど、いろいろな社会経験をさせる(高3保護者)

<職業に関する情報収集> 小学生新聞の購読やテレビのニュースを見せている(小5保護者)/密着取材などをテレビで一緒に見て、華やかな裏には大変な努力などがあるということや、世の中にはいろいろな職業があるということを知ってもらう(小5保護者)/テレビなどで取り上げられた職業について、興味を深めるために一緒に調べている(中2保護者)/ビジネス番組や経済誌を読ませている(高3保護者)

<保護者との会話> 今日はどんな仕事をしたかを毎晩話し、子どもが疑問に思ったことや興味を持ったことを話し合っている(小6保護者)/毎朝ニュースを見ながら時事問題について意見を交わしている(中3保護者)/子どもの良い面、得意な面を褒める時に、そういうことを活かした仕事がいいんじゃないかと話したりしている(高3保護者)

子どもが就きたい仕事をイメージできるよう、職業について親子で話す機会を設けたり、情報を共有している家庭が多いようだ。

(取材・文/松井さおり)