昨日は、SNSに起因する事犯の被害に遭った子どものうち、9割弱がフィルタリングを利用していなかった、という実情をお伝えした。
新年度はスマホデビューを果たした子どもたちも多い時期だ。そこで、総務省は、2月から5月にかけて、フィルタリングの重要性を、保護者や学校関係者、さらには当事者である青少年にわかりやすく伝えるようなキャンペーンを行っている(令和3年「春のあんしんネット・新学期一斉行動」)。その取り組みの一端を垣間見てみよう。
「僕のヒーローアカデミア」とコラボで、フィルタリングと海賊版対策を啓発
啓発活動のひとつとして3月15日からYouTubeで公開されたのが動画「フィルタリングサービス『NEWヒーロー?』編」だ。幅広い年齢層からの人気を得る漫画「僕のヒーローアカデミア」と連携し、フィルタリングの重要性や海賊版の違法性を説いている。
フィルタリングをしていないと、海賊版サイトで漫画を読んだりするかもしれない。無料のアプリだと思ってダウンロードしたら、個人情報が流出していた。調べ物をしていたら、有料サイトに登録してしまい、高額な請求が来た。そんなことがあるかもしれない。しかし、「フィルタリングサービス」があれば大丈夫。フィルタリングサービスは子どもたちをスマホの危険から守る「ヒーロー」のような存在、というわけ。
総務省は青少年から大人まで幅広い年齢層から人気の「僕のヒーローアカデミア」と連携したこの動画を活用し、官民が一体となって青少年フィルタリングの啓発に取り組んでいきたい、としている。
お子さんが「僕のヒーローアカデミア」ファンならば、ぜひ一緒に動画をご覧になり、SNS利用について話し合うきっかけにするといいだろう。
総務省動画チャンネル「フィルタリングサービス『NEWヒーロー?』編
また、総務省など関係各省庁の支援を受ける「安心ネットづくり促進協議会」のサイトでは、「青少年のスマホ利用のリスクと対策」「青少年の安心安全なインターネット利用」などのコンテンツを掲載。フィルタリングサービスやペアレンタルコントロール、セキュリティ対策、「SNSガイドライン・家庭内ルール作成のすすめ」など、非常に参考になる情報が掲載されているため、参照されたい。
(取材・文/大友康子)