インターで学ぶケンブリッジ国際と国際バカロレア ~比較ポイント② 学び方編ー3~

徹底的に比較します

ケンブリッジ国際と国際バカロレア――
日本のインターナショナルスクールで主流となっているこの2つの教育プログラム。どちらも同じ「国際教育」という枠組みにありますが、教育哲学や学びへのアプローチが大きく異なるのをご存じでしょうか。
今号では、その違いを徹底比較。母体や学び方の特徴、評価方法、大学進学へのプロセスなどを、それぞれの専門家の監修のもと詳しく解説します。
さらに、実際にプログラムを履修中の現役生や修了した卒業生の“生の声”も掲載。科目の選び方から心に残った授業まで、経験者ならではの具体的なエピソードをご紹介します。

お話を伺った方

ケンブリッジ国際について
中川 千穂(なかがわ ちほ)氏
ローラスインターナショナルスクールオブサイエンス副校長。都内私立一条校勤務を経て、現職。日本のケンブリッジスクールコミュニティボードのメンバーとしてケンブリッジ国際教育に関わる。

国際バカロレア(IB)について
ドカティー 博美(ひろみ)氏

アオバジャパン・インターナショナルスクールに勤務。シンガポールと日本でIBの指導とリーダーシップの経験がある。子どもは2人ともIBでの学びを経て、現在はイギリスの大学に在学中。

比較ポイント、学び方

両プログラムの最終段階のカリキュラムで学ぶ生徒の1日に密着!
登校から帰宅後までのスケジュールを教えてもらいました。

お話を伺った生徒

ケンブリッジ国際

A Levelで学ぶ I・Oさん
小5までアメリカの現地校に通い、帰国後は公立小に編入し卒業。小6(Year7)からMusashi International School Tokyoに入学。現在はYear12で、「Sociology」「History」「English Literature」を履修中。

自分の考えの正しさを証明する努力

課題に取り組む際は複数の文献やインタビューを情報源としたリサーチ、証拠収集、スライド作成などを約2週間かけて行うという。「自分の考えが正しいと証明された瞬間や立てた仮説が裏づけられた瞬間に、特にやりがいを感じます」(I・Oさん)。

作者の意図を論理的に解き明かす

詩・戯曲・小説を読み、テーマや登場人物、歴史的背景を分析し、論じる力を養う。例えば「conscience」という単語に込められた複数の意味を拾い集め、それらを「証拠」として論理を組み立て、考察した内容を2〜3名のグループで話し合う。

将来のビジョンを共有し、作戦会議

「日本の大学へ進学したのち、留学制度を利用してアメリカの大学で専門分野を学びたい」といったビジョンを個別サポート担当の先生と共有。実現にはどんな準備が必要か、という具体的なアクションプランを二人三脚で練り上げる。

密着!A Levelで学ぶ現役生の1日

国際バカロレア

IBDPで学ぶ K・Nさん
中2の夏から高1まで中国のインターに通い、国際バカロレアで学んだ。高2(G11)の夏からAoba-Japan International Schoolに編入してDP履修(※)。現在もG11。海外大学進学を視野に入れて学ぶ

議題を探究して、発表の準備へ

この日の議題は「政治家は何故知識を持っていないといけないのか」。Period 1がレクチャー。Period 2がグループワークで「1週目にプレゼンテーション準備(リサーチやスライド作成)、翌週に発表」というのが通常の流れ。

ポスターなどの表現を分析する

非文学のポスターや広告・チラシ、手紙などの言語表現を分析したり、「視覚表現がどんな効果をもたらしているか」について考えたりする。そして「その媒体の主題にどんな影響や効果があるか」を日本語でエッセイ化していく。

自分たちにできることを考えて行動

「CAS活動のひとつは、島でのボランティア(瀬戸内芸術祭の運営補助)です。芸術作品の管理や海外からの来客に対する英語通訳などをしています」(K・Nさん)。この他、インドネシアの学校支援のために寄付金を集める活動なども。

密着!IBディプロマ・プログラムで学ぶ現役生の1日

※…履修6科目は「Japanese A(SL)」「English B(HL)」「Business Management(HL)」「Environmental Systems and Societies(SL)」「Global Politics(HL)」「Math AA(SL)」+TOK・EE・CAS