コロナ禍で急速に普及したオンライン授業と、改めてその意義が注目されている対面授業。両方を行っている塾の方に各々のメリットと受ける際の保護者によるフォロー方法を伺いました。
オンライン授業
対面と比べて圧倒的に点は「スピード間のある、効率のより濃い授業を受けられる」可能性が高いという事です。
例えば、理解度を確かめるために似た問題(類題)を幾つか出す際。講師が事前に問題を10パターンほど用意しておき、生徒たちの実際の理解度に応じて「2のパターンを手厚くしよう」とか、「1のあと2は飛ばして3に進めよう」などと臨機応変に対応できるのです。また画面を共有できるので、説明する部分を「ココ!」とズバリ示せるのも利点です。板書のスクリーンショットがとれるのも時短になっていいですね。塾では復習してから宿題するよう指導します。スクリーンショットの内容を先生の話を思い出しながら自分の手でまとめることは、よい復習になります。
このほか滞在地によっては、朝、登校前に受講することが可能化もしれません。朝の勉強は、食事や入浴、テレビの誘導などのある夜よりも集中できると言われています。お子さんがオンライン授業を受ける際は、保護者はお子さんが授業が受けやすいよう画面の大きいタブレットやパソコンを用意したり、講師からお子さんの表情がよく見えるようにライティングや角度を調整していただき、うまくご活用いただければと思います。
対面授業
生で生徒たちの表情や雰囲気、声、鉛筆で書いている様子が見られる対面授業では、やはりきめ細かく対応できます。個別ならなおさら、集団でも個々の学習スピードが分かりますから、早い子には難しい問題を与えたり、遅い子はフォローしたり。ベテランの先生の対面授業での対応力は本当にすごいです。またオンライン授業だと、見えないところでスマホを見ている、などということも起こりえますが、対面ではそれはありません。
上海などコロナ禍による行動制限のある地に滞在していたり、学校の授業もすべてオンラインで受けているようなお子さんなら、日本に一時帰国して夏季講習・冬期講習などを受ける場合は対面授業を選択すると気分転換になっていいでしょう。
日本人学校のお子さんで、近くに対面対応の塾がある場合、友だちもたくさん同じ塾に通うような状況になるでしょう。そこで、友だちに負けたくないと勉強を頑張れるようなお子さんでしたら、成績はグーンと伸びます。
保護者のフォロー面としては、通塾に時間がかかる分、塾へ向かう前に軽食を食べさせ、帰ってきてから軽食や食事を食べさせるなど、時間調整はオンラインより必要かもしれません。
【お話を伺った方】
株式会社アイウエア JOBA教務統括責任者
大神田 篤(おおかんだ・あつし)氏
約17年の中国滞在を経て2020年夏に帰国。JOBAにて海外生・帰国生のサポートに携わる。帰国子女入試に関する教育相談やオンライン授業などの情報は 海外・帰国子女教育専門機関JOBA