東大受験に関する生の声をチェック!
昨日は東大に現役合格した卒業生と、浪人して合格した卒業生に、東大を目指した時期や受験対策を始めた時期を質問し、その差異を比較した調査結果を見た。それにより「東大に現役合格するには幼稚園・小学校からの対策が有効」と判明したが、それだけで万全なわけではないだろうし、中学や高校から東大を目指すのが、ものすごく不利というわけでもないはずだ(いや、そう願いたい)。大事なのは学習の仕方だろう。
そこで本日は、株式会社アイキュー(東京都千代田区)が同調査のなかで聞いた「東大を受験するにあたり大変だと感じたこと」「東大を受験するにあたりやっておいた方が良いと思うこと」「東大に合格する人の傾向」という質問に寄せられた回答を見ていこう。
東大を受験するにあたり大変だと感じたこと
- 科目数が多いので、まんべんなく高得点を取らなけらばならなかったこと(40代/男性/会社員)
- むやみに勉強に時間をかけるのではなく、効率良い勉強をするための参考書選びと、試行錯誤して勉強方法を見つけ出したこと(40代/男性/自営業・自由業)
- 解き方や勉強時間、普段の生活など時間の効率化に苦労した(40代/女性/会社員)
- 試験問題が特徴的だったのでそれに応じた思考を身につける必要があったこと(50代/男性/会社員)
東大を受験するにあたり、試験問題が特徴的であることや科目数が多いことに苦戦したという方がいるようだ。そのため、自分流の勉強の仕方を考えたり、勉強時間の工夫などをしたりして、受験勉強を進めていたということが分かった。東大は最難関と呼ばれるからこそ、ただただ勉強するというよりかは試行錯誤して受験勉強をしていく人が多いのかもしれない。
では、具体的にどのようなことが功を奏したと感じているだろうか?
東大を受験するにあたりやっておいた方が良いと思うこと
- 小学校くらいからしっかり勉強すべき(40代/女性/会社員)
- 適切な指導者の元での学習をすべき(50代/男性/会社員)
- どの科目も、基礎をしっかり押さえておくこと(60代/男性/経営者・役員)
- (保護者が)幼稚園時の学習環境を整えること(60代/男性/経営者・役員)
幼いころから学習習慣を身につけることの大事さは、卒業生の実感としても身に染みて感じられるようだ。また、東大の特徴的な試験問題に対して、心強い指導者の元で勉強を教わることの重要性を挙げた人もいた。
東大に合格する人の傾向があれば教えてください
- 早くから勉強する習慣がついている(30代/女性/会社員)
- 朝型で学習習慣がついていて、小さいときから時間の管理など、自分で出来る人が多い。時間の使い方が上手(40代/女性/会社員)
- 勉強習慣とオンオフの切替(50代/男性/会社員)
- 自分で興味を持って調べる人(60代/男性/会社員)またまた、幼いうちからの対策の重要性を述べるコメントがふたつ。確かに、幼いころから学習習慣が身についていれば、受験対策時に自分流の勉強の仕方や時間管理に関する悩みが最小限に抑えられるかもしれない。
「応用・思考」をする環境を早くから用意することが将来の可能性を広げる
本調査を総括し、株式会社アイキューのマーケティング担当者は次のように語る。
「本年度からの、小学校教育におけるプログラミング教育の必修化は、国の教育方針の『理系シフト』の表れといえます。しかしこれは、『みんなで理系学部を目指そう、プログラマーを目指そう』ということではなく、物事を順序だてて考え、自ら試行錯誤し、より効率的に物事を構築する力を養う、いわゆる『プログラミング的思考』獲得を目的としています。
確かに、丸暗記だけでも試験は突破できるかもしれません。しかし、応用や思考を求められるステージでは、変化のスピードが速い社会環境においてはたして正しく迅速な対応ができるのか、イノベーションを起こすことができるのか、『知識』だけで『応用力・思考力』が伴わなければ、それは今後ますます難しくなると思います。
今年から実施された大学入試共通テストでは、これまでの『知識』を重視したセンター試験から、その知識を用いた『思考力・応用力』の評価を重要視するものに変わったことがその証左でしょう。
アイキューでは、将来の『アウトプット』を前提とした『先取りインプット』を、算数・数学分野を中心に行い、受験時期には余裕をもって『応用・思考』に時間を使えるよう幼少期から個別授業を通じて行い、同時に『応用・思考』をすることが当たり前の習慣をつけていきます。そしてそういった環境に身を置くこと、大人がその環境を用意する事は、早ければ早いほど将来の可能性を広げることに繋がると、今回東大卒業生のアンケートを見て確信しております」
(取材・文/大友康子)