東大現役合格者と、浪人して合格した人、アンケートから見えた差異は?
AIを使いこなし世界で活躍できる理系人材を育成するための塾「AiQ(アイキュー)」を運営する株式会社アイキュー(東京都千代田区)は、東京大学を卒業(1990年代半ばから2010年代半ばに卒業)した人を対象に「東大受験」に関する調査を実施。最初に現役・浪人どちらで入学したかを尋ね、それぞれに「いつから東大を目指したか?」「いつから東大受験対策を始めたか?」などを質問した。結果、現役合格組(69.5%)と浪人での合格組(30.4%)で、興味深い相違点が浮かび上がった。
東大現役合格者は就学前から東大を目指していた!
現役合格組と浪人合格組それぞれに「いつから東大入学を目指したか」聞いたところ、下記のグラフの結果となった。ともに「高校生のとき」が1位で、3位までのランキングは同じだが、中学生以前の学齢での割合の差異はかなり大きい。年少になるほどその差は開いていき、「幼稚園生のとき」までさかのぼると、浪人組が1.1%なのに対し、現役組は12.8%にも上る。「小学生のとき」も浪人組12.1%に対し、現役合格組は19%で、現役組は幼い頃から東大を目指し始めたボリュームがかなり多い。
(現役合格組に「浪人以降1%」とあるのは回答間違いの模様)
東大現役合格者は受験対策も幼稚園・小学生から開始
続いて「受験対策はいつから始めたか?」の問いに対する答えも同様の傾向が見られた。1位は両者とも「高校1年」であるが、現役組は小学校入学前や小学生など、幼いうちから開始しているボリュームが浪人組に比べて明らかに多かったのだ。
(現役合格組に「高校卒業後」とあるのは回答間違いの模様)
東大現役合格組は浪人組に比べ、幼稚園受験率が10倍
続いて「東大受験までに経験した受験の種類」を聞いたところ、やはり順位自体はほぼ同様だったものの、現役組のほうが小学校受験で倍程度、幼稚園受験に至っては約10倍の人が行っていた。
(「受験していない」という回答があるのは回答間違いと大検利用者がいるため)
「わが子を東大に入れたい」と思うご家庭は、幼い頃から学習環境を整えることが近道だということが判明したが、「もう我が子は幼少期を過ぎた」向きもおられるだろう。そんな読者のために、明日は本調査の際に集められた東大卒業生の「東大合格のアドバイス」ともいえるような調査結果を見ていこう。
(取材・文/大友康子)