Z世代と親世代、価値観のギャップと共生のヒント

新しい一年、親子で進学や将来の夢などについて話す機会もあるでしょう。
けれど親子とはいえ、世代の違いによるギャップに戸惑う方も少なくないのでは?
そんな方に朗報です。

総合マーケティングリサーチ会社の日本インフォメーション株式会社は、インターネットリサーチで全国の16~69歳 男女1,015名を対象に、「Z世代のイマ~子どもと親の価値観ギャップ~」の調査を実施しました。今回は、この調査結果をご紹介します(※以下調査結果はすべて、日本インフォメーション(株)調べ)。

親世代、子ども世代の価値観のギャップを知れば、きっと視野が広がるはず! ぜひ共生のヒントを見つけてください。

多様性を尊重するZ世代の今を知る

価値観やライフスタイルの多様化が進む現代において、Z世代は特に多様性を尊重する意識が高い世代として注目されています。今回の調査では、Z世代とその親世代を比較することで、親子間で価値観の違いを感じているか、またその違いがどのような領域に現れているかを明らかにしました。

Z世代よりも親の方が価値観の違いを感じている

調査の結果、父親⇔Z世代の子ども、母親⇔Z世代の子どものいずれも、子どもよりも親の方が価値観のギャップを感じており、父親・母親とも「感じる計」は6割を超えましたが、親は違いの受容性も高く子どもの価値観を尊重する姿勢が窺えました。
一方、Z世代からすると、母親よりも父親と違いを感じる人がやや多い結果になりました。

ライフスタイル・お金や時間の使い方に違いが

具体的に価値観の違いを感じているのは、Z世代の子ども⇒親では「ライフスタイル・日々の過ごし方についての考え」が44.3%でトップ。次いで「お金の使い方についての考え」が37.6%、「時間の使い方についての考え方」が28.3%と続きます。上位4つは親⇒Z世代の子どもでも同様の項目が並んでいます。

最もギャップが出たのは「喧嘩や衝突の有無」

親子間の世代で最もギャップが出たのは、16.8pt差の「喧嘩や衝突の有無」で、Z世代の子どもは4割が喧嘩や衝突が多いと感じているのに対し、親は2割強にとどまりました。

しかし、Z世代は6割以上が自身の考え方や行動について親から影響を受けていると考え、親のことを尊敬しており、親の自覚以上に情緒的な感情を抱いている様子ともいえるでしょう。

恋愛観については「若者の恋愛離れ」の傾向

恋愛観においては、親の願望に反して、Z世代の恋愛経験の多さ・結婚・子育て願望はいずれも半数以下となりました。

親子間のギャップは「恋愛経験の有無」で29.2pt、次いで「子有無」で25.7pt、「結婚有無」の24.4ptとZ世代はいずれに対しても消極的な模様です。恋愛における性別や人種・国籍、婚姻関係にこだわらない結婚等でも親子間でギャップがあり、Z世代の方がライフイベントに関してステレオタイプに縛られず、柔軟な考えをしているようです。

Z世代の就職意識は親の期待よりも地元志向

仕事・キャリアについての考えは、他のテーマと比較して親子間のギャップが少ない結果にはなりましたが、ギャップが大きかったのは勤務地についてで、Z世代は海外勤務に興味がある人は3割程度にとどまり、実家(地元)近くで働きたい人が6割以上と就職意識に関して地元志向である様子がわかりました。また、社内外の人との会食の必要性でも親子間でのギャップが出ており、Z世代は業務外の交流と捉え、慎重な姿勢が見られます。

男性の美容行動は親の理解の方が先行している

男性の美容行動については、Z世代の男性では、メイクをしている・興味がある人は3割にとどまるものの、親の男性メイクの受容率は4割強という結果になりました。また、Z世代男性で剃毛・脱毛している・したい人は5割程度なのに対し、親の受容率は6割強と男性の美意識に関しては実態よりも親の理解の方が進んでいる様子です。 ただし美容整形やタトゥー等、永続的に影響が出るものについては男性のメイクや剃毛・脱毛と比較して親子とも抵抗感を抱く人が多いようです。

価値観の違いを受け入れて共生していく

本調査を通じて、Z世代とその親との間には、価値観における様々な違いが見られました。特に、恋愛観や結婚・子育てに対する意識では親子間のギャップが顕著で、Z世代はステレオタイプにとらわれず、「自分らしく生きたい」という願望が表れています。一方で、価値観の違いを感じながらも、互いにその違いを受け入れようとする姿勢も見られました。コミュニケーションを通じてお互いを尊重し合い、誰もが生きやすい社会の実現につながることが期待されます。

“違いありき”で一緒に歩む姿勢が親子双方にとって大事

では、世代による価値観のギャップがある親と子どもが、コミュニケーションをとるうえで大事なのは、どんな点でしょうか? 調査を実施した日本インフォメーション株式会社・リサーチディレクション部の加世田さんに聞いてみました。

「今回調査をしてみてZ世代の子どもと親の間では価値観にギャップがある点もあることがわかりましたが、それは決してネガティブなことではありません。それこそ多様性の時代ですので価値観のギャップを『解消すべきもの』『越えるべき壁』と捉えてしまうわけではなく、むしろ『こういう価値観の差があるからこんな風に話そう/こんな風にすれ違うかもしれないね』と“違いありき”で一緒に歩む姿勢が親子双方にとって大事なのではないかと思います。」

最後に、世界で学ぶ『グローバル子女教育便利帳』の読者に、加世田さんがメッセージを届けてくれました。

保護者のみなさまへ
「お子さまの考え方が自分と違うと感じることは自然なことです。その違いが新しい視点や発想をもたらすこともあるかもしれませんし、お子さまの価値観も、これからまた変化していくことと思います。価値観の違いを受け容れながら『なぜそう考えるのか』と聞く姿勢を持ち、選択を尊重しながら対話を重ねることで、親子の信頼関係はより深まるのではないでしょうか。未来を担う子どもたちが、自分らしい人生を歩めるよう、安心して相談できる存在でいてほしいなと思います。」

子どものみなさまへ
「親世代の価値観は、時代背景が違うからこそ、ご自身にとって新しい視点を与えてくれます。自分の考えを大切にしながらも、親の経験や知恵を“参考書”として活かすことで、選択肢はもっと広がります。自分自身も考え方が変わっていくこともありますし、今は共感できないことも、大人になって得た気づきが「あの時親に言われたこと」だったりすることもあります。違いを恐れず、対話を楽しみながら、自分らしい未来をデザインしてください。」

【調査概要】

日本インフォメーション(株)調べ

調査地域:日本全国

調査対象:16~69才男女

調査実施期間:2025年4月18日~4月21日

調査手法:インターネットリサーチ

サンプルサイズ:有効回収計 1,015サンプル

引用元:https://www.n-info.co.jp/report/0081

(取材・文/小野眞由子)