成長期の子どもがよく学び、よく遊ぶためには栄養バランスのよい食事が大切です。
海外で暮らしていると食事が偏りがちなので食材の栄養素や効能を知って、上手に食卓に取り入れていきましょう。
チョコレートは体に悪い、はもう古い!?
近年、ハイカカオチョコレート(※)の健康効果が注目されている。ミルクチョコレートなどと比べてカカオの割合が高く、カカオポリフェノールを多く摂取できるからだ。カカオポリフェノールには抗酸化作用があり、高血圧や動脈硬化、アレルギー症状などの改善に効果がある。さらに、記憶力や認知機能を高めるBDNFという物質を活性化するという研究結果もある。
※…定義はないが、一般的に、カカオを70%以上含むものをハイカカオチョコレートと呼んでいる参考資料/『新しい実践栄養学』(主婦の友インフォス情報社)、『チョコレートダイエット』(幻冬舎)、「Meijiみんなの健康チョコライフ」サイト(株式会社明治)編集/本誌編集部、中山恵子、イラスト/千秋まみこ
ただし、ハイカカオチョコレートは脂質も多く、興奮作用のあるテオブロミンやカフェインも含むので、“頭がよくなる”からといって子どもに大量に与えるのは禁物だ(苦いので食べ過ぎる心配はないかもしれないが)。適量を摂る方法としては、調味料として取り入れるのがおすすめ。カレーやデミグラスソースなどに少量を加えると、コクが出て美味しく仕上がる。
ハイカカオチョコレート
ミルクチョコレート(100g中)
エネルギー…558kcal
ポリフェノール…0.7g
※『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』から引用。ハイカカオのデータではないが、参考までにミルクチョコレートを記載。ハイカカオチョコレートの場合、上記よりもポリフェノールの量は多くなる
■カカオプロテインや食物繊維も含まれていて、便秘の改善にも役立つ
■カカオポリフェノールは一度にたくさん摂取しても排出されてしまうので、毎日、少しずつ摂るのが理想的
■カカオには、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルも豊富に含まれている
そのまま食べても、サラダに使っても!
カカオポリフェノールは抗酸化作用が高いので、アンチエイジング効果も期待できる。コーヒーやお酒のお供にハイカカオチョコレートをそのままつまむのが手軽だが、意外な食べ方では、チョコレートドレッシングも美味しい。バルサミコ酢にも似た濃厚な風味は、ローストビーフやハムなど肉をのせたサラダに合う。
作り方
ハイカカオチョコレート(20g)を容器に入れて湯せんで溶かし、白ワインビネガー(大さじ1)とオリーブオイル(大さじ3)を少しずつ加えて混ぜる。塩、こしょう、または、しょうゆで味を調える。
ハンバーグの隠し味に入れてうま味を激増!
材料(2人分)
●ひき肉(牛または合い挽き)…200g
●たまねぎ…1/2個
●パン粉…大さじ3
●牛乳…大さじ2
●卵(溶き卵)…1/2個分
●塩、こしょう、ナツメグ…適宜
●ソースの材料
・赤ワイン/50cc・牛乳または生クリーム/50cc・中濃ソース/大さじ3・トマトケチャップ/大さじ2・しょうゆ/少々・ハイカカオチョコレート/5g程度
作り方
❶…たまねぎをみじん切りにして、バターかサラダ油(分量外)で炒める。
❷…パン粉に牛乳をかけておく。
❸…ボールにひき肉を入れ、塩、こしょう、ナツメグを加えて粘りが出るまで混ぜる。❶と❷、溶き卵を加えて、さらに混ぜる。
❹…❸を2等分にして形を整え、両面を焼く。皿に取り出す。
❺…ソースを作る。フライパンに残った油に赤ワインを入れて火にかけてアルコール分を飛ばす。ソースの残りの材料を加えてよく混ぜる。ハンバーグにかける。
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