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モノのしくみを学ぶ「分解ワークショップ」リポート(前編)

ソニーの現役エンジニアと一緒にラジカセを分解

テレビやオーディオ機器の中はどうなっているの? 多くの子どもたちが一度は思ったことだろう。そんな素朴な好奇心を満たすイベント「分解ワークショップ」が8月17日にソニーシティみなとみらい(神奈川県横浜市)にて開催された。本ワークショップは、ソニーグループ株式会社(以下、ソニー)の教育プログラム「CurioStep with Sony(キュリオステップ)」による恒例の夏休みイベント「CurioStep サマーチャレンジ」の一環として実施されたもの。ワークショップの様子と主催者の思いをお届けしよう。

「分解ワークショップ」自体は今回で35回目の開催となり、ソニーの現役エンジニアと一緒に身近な電化製品を実際に分解する、という珍しい体験ができる人気企画だ。今回は小学3年生から小学6年生の子ども1名と保護者1名の25組50名限定で開催された。(※感電・火災・ケガなどの原因となるため、ご家庭などでの製品の分解はしないでください)

分解とは、分けることで理解すること

会場では、各参加者の前にラジカセが1台ずつ置かれた。作業に入る前に、講師が「分解」という行為について、「分解とは、分けることで理解すること。破壊は破って壊すこと。今日みなさんにやってほしいのは、壊すことではなく、分けて理解することです」と漢字をプロジェクターに映しながら説明。それを聞いた子どもたちも、ただモノをバラバラにすればよいのではなくて、内部を見て知ろうとすることが大事だということを感じたようだ。

ネジを外すのも一苦労、内部の基盤に感動

工具の説明を聞き、ラジカセの動作確認をした後、いざ分解スタート。

ドライバーを始めて使うという子どもたちもいて、ネジひとつ外すのにも悪戦苦闘する様子もみられた。これは実際にやってみないとわからないことだろう。

子どもも保護者も黙々と作業を続け、カバーの部分がようやく外れると、「わあ!」と喜ぶ声も。中にある基盤やレンズを見て、「うわー、きれい」「基盤、初めて見た、すごい!」と目を輝かせる子どもたちもいた。

どこまで分解するのも自由なので、パーツをさらに細かく分解していく子どもたちもいた。各テーブルを担当するサポートスタッフに工具の使い方や内部構造などについて教わりながら、時間が許す限り分解作業を楽しんでいたようだ。

明日掲載の(後編)では、主催者へのインタビューをお届けする。

(取材・文/中山恵子)