Press "Enter" to skip to content

子どもの資格・検定は受験に有利?(後編)

昨日は、株式会社増進会ホールディングス(Z会グループ)のグループ会社、株式会社栄光が運営する進学塾・栄光ゼミナールが実施した、「小中高生の資格・検定に関する調査」の結果を紹介した。さっそく今日も続きを見ていこう(以下、調査結果はすべて栄光ゼミナール調べ)。

英語に関する資格・検定を受験に活用予定は高校生がトップ

子どもが「英語に関する資格・検定がある」と回答した保護者に、今後の子どもの受験での活用について聞いた。その結果、「資格・検定を活用した入試形式で受験する予定だ」と回答した高校生保護者は25.7%と、小学生保護者・中学生保護者に比べて多く、入試を意識して資格・検定を取得していると考えられる。

中学生保護者では、活用することを決めている人は多くないが、「活用できるのであれば積極的に活用したい」と回答した割合は、小学生保護者・高校生保護者よりも多かった。

小学生では、「活用することは考えていない」という回答が中学生保護者・高校生保護者と比べて多かった。近年、中学受験でも英語の資格・検定を活用できる入試形式が増えているが、従来の国語・算数・社会・理科の4教科入試が一般的であり、また、入試で活用できる資格・検定のスコア・級に基準が設けられている場合も多い。そのため、入試に活用するために英語の資格・検定を取得している小学生の家庭はあまり多くないと考えられる。

漢検の取得は半数以上にのぼる

現在、子どもが取得している資格・検定があると回答した保護者に、英語に関するもの以外で取得している資格・検定の種類を聞いた。その結果、小学生保護者・中学生保護者・高校生保護者のいずれも最も多かったのは「日本漢字能力検定(漢検)」で、6割弱が取得していることが分かった。また、「実用数学技能検定(数学検定・算数検定)」も小学生保護者15.0%、中学生保護者16.9%、高校生保護者19.3%が取得していると回答した。

子どもに取得してほしい資格・検定とは?

保護者に、子どもが高校生までの間に、取得してほしいと思う資格・検定があるかを聞いたところ、小学生保護者の88.5%、中学生保護者の92.0%、高校生保護者の87.5%が「子どもに取得してほしいと思う資格・検定がある」と回答した。

また、取得してほしい資格・検定の種類を聞いたところ、最も多かったのは「実用英語技能検定(英検🄬、英検Jr. 🄬等)」で約7割、次いで「日本漢字能力検定(漢検)」、「TOEIC🄬/TOEIC Bridge🄬」となった。

資格・検定の取得は推薦入試等での活用も

以上の調査結果を経て、本調査を実施した栄光ゼミナールでは、広報担当者が以下のようにコメントを寄せてくれた。

「英検をはじめとする英語に関する資格・検定の取得は、学力向上だけでなく、大学・高校の推薦入試等で活用できます。このことを多くの中学生・高校生保護者が知っているということも、調査結果から明らかとなりました。また、中学受験においても、英語の資格により加点するなど、英語を活用した入試方式を導入する学校も増えつつあります。小学生から高校生までの保護者の多くが、入試を意識し、高校生までの間に英検を取得してほしいと考えている様子がうかがえました。」

本調査のなかでは、保護者から「子どもが英検受検のため頑張っていたので、私(保護者)も趣味をかねて韓国語を勉強し、見事ハングル検定5級を取得できた。語学勉強の大変さも理解でき、「勉強しなさい」と言えなくなった。(高校3年生保護者)」といった声も届いた。

子どものサポートのみならず、親子で目標に向かって取り組んでみるのもいいかもしれない。

(取材・文/小野眞由子)