東京都教育委員会が公式HPにて、「平成30年度教育人口等推計(速報値)」の概要を公開している。
本推計は、教育行政上の諸施策を企画立案するために必要な基礎数値を得ることを目的にしたもの。昭和31年度(1956年度)から毎年実施されている。
推計事項は公立小学校の児童数及び公立中学校の生徒数(平成31年度から平成35年度まで、各年度5月1日現在。義務教育学校及び中等教育学校前期課程を含む)。
就学予定者数(就学前の幼児数)については、「住民基本台帳による東京都の世帯と人口(平成30年1月1日現在)、公立小学校児童数及び公立中学校生徒数については「平成30年度公立学校統計調査(平成30年5月1日現在)の人数をそれぞれ基本とし、その人数が将来、学年(年齢)進行に際してどれだけ増減するかを推計した。
これによると、公立小学校の児童数は年々増加の見込み。平成35年には本年度実数584,706人に比べ、24,347人(4.16%)増の609,053人となる見通しだ。一方、公立中学校の生徒数は平成31年度まで横ばいであるものの、その後増加に転じる見込みと推計している。平成35年度には本年度実数228,138人に比べ15,311人(6.71%)増の243,449人となる見込みである。
公立小学校児童数・公立中学校生徒数の推移
公立小学校1年生児童数は平成34年度まで増加傾向にあるが、その後減少に転じる見込み。平成35年度には本年度実数98,097人に比べ2,929人(2.99%)増の101,026人となる見込みだ。
また、公立中学校3年生の生徒数は平成32年度まで減少するものの、その後は増加に転じる見込みである。平成35年度には本年度実数78,159人に比べ2,795人(3.58%)増の80,954人となることが予測されている。
公立小学校1年生児童数・公立中学校3年生生徒数の推移
公立小学校児童数の地区別推計で増加率が高いと予測される23区内の地区は千代田区の47.4%増。次いで、中央区(43.3%)増、港区(32.2%)増と続く。
一方、23区内で減少が見られる地区は、足立区(6.8%)減、江戸川区(4.7%)減だった。公立中学校で増加率が高い23区内の地区は中央区(39.4%)増。以下、千代田区(39.3%)増、港区(35.7%)増と続く。なお、23区内で減少が見込まれる地区は江戸川区(1.7%)減のみだった。
(取材・文/松井さおり)