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インターナショナルスクールのイベントで保護者も楽しむ極意とは?

インターナショナルスクールには季節ごとにイベントがあり、保護者参加型が多いのが特徴。実例の紹介と、保護者も楽しむ極意を伝授します。

言葉の壁より、心の壁の方が問題

インターナショナルスクールのイベントは、日本の学校に比べて保護者が参加する機会が多い。

そこで、インターナショナルスクールに詳しい村田学氏に、保護者もイベントを楽しむ極意を伺った。

「言語力を気にせずオープンマインドで楽しむことが大切です。以前、英語が得意でない日本人のお母様がいましたが、彼女はイベントを心から楽しんでいて、アメリカ人の“ママ友”も多く、家族ぐるみで交流していました。英語を完全に理解できなくても母親同士、通じるものがあったそうです」

一方、自ら“壁”を作ってしまう保護者もいるという。

「英語を学ばせたい、という理由だけでお子様をキンダーガーテンに入園させたあるお母様は、親同士のつきあいは不要、と考えていました。イベントにも嫌々参加している様子だったので、他の保護者も話しかけにくそうでした」(村田氏)

保護者同士が協力する姿が子どもの模範になる

イベントでは保護者が物品を寄付することも多い。

「家業の商品を寄付する、といった方もいますが、お金をかける必要はありません。カップケーキを焼いたり、折鶴を1個50円で販売してもいいのです。アイディア勝負もイベントの醍醐味ですね」(村田氏)

保護者同士が協力して物事を進めていく姿は、子どもたちにもきっとよい影響を及ぼすはず。せっかくのイベント、積極的に楽しもう!

 

~大切なのは言語力よりオープンマインド!~

  1. 英語が苦手でも大丈夫。他の保護者と打ち解けようという気持ちさえあればなんとかなる!
  2. “壁の花”にならずに、周囲の人に積極的に話しかけて“ママ友”“パパ友”をつくろう!
  3. イベントの寄付品は、お金をかけなくてもアイディアで乗り切れる!

 

【実例紹介】インターナショナルスクールのイベント

Commencement Exercises(卒業式)

Nagoya International School

CommencementExercises(卒業式)

親族一同で門出を祝う!式後パーティは保護者企画

数ある学校行事のなかでも最も重要なイベント。卒業する12年生の保護者は話し合いを重ね、会場の飾りつけや式後のパーティを取り仕切る。11年生の保護者は式当日にお手伝いも。当日は保護者や姉妹兄弟だけなく、海外から祖父母が来日することも多い。

 

 

PTSA Summer Party(夏祭り)

Columbia International School

PTSA Summer Party(夏祭り)

生徒・教職員・保護者全員で楽しむパーティ

生徒をはじめ、教職員、保護者が加入し、強制参加のイベントが無いボランティア組織「PTSA」が主催する夏祭り。料理や飲み物、かき氷などのほか、バンド披露など、さまざまなパフォーマンスを楽しむ。日本らしく、浴衣を着て参加する人々も。

 

Summer Event

Spirit Day(スポーツを応援する日)

The American School in Japan

Spirit Day(スポーツを応援する日)

保護者が企画!2000人以上が校内に集結

保護者団体「ブースター」が企画するスポーツイベント。当日は2000人以上が学校に集まり、保護者が作る料理に舌鼓を打ちつつアメリカンフットボールの試合を楽しむ。「ブースター」のメンバーは学校のマークが入ったグッズなども販売する。

 

 

Otsukimi(お月見)

Nishimachi International School

Otsukimi(お月見)

浴衣姿の保護者が団子作り。目&舌で楽しむ日本の伝統

平安時代から続く日本の伝統行事「お月見」を楽しむイベント。毎年9月の中秋の名月前後に開催される。当日は、教職員と保護者で作るボランティア組織「西町友の会」がサポーターとなってお団子を作り、各教室に届ける。保護者は浴衣も着るなど雰囲気満点。

 

Halloween(ハロウィーン)

Columbia International School

Halloween(ハロウィーン)

保護者もコスチュームで校内を練り歩く

生徒だけでなく教職員、保護者ボランティアまでもがコスチュームに着替えて校内をパレード。コスチュームコンテストも開催される。コスチュームは仮面をつける程度の簡単なものではなく、一体誰なのか分からないくらい全身を覆うこともありとても本格的。

 

Nishimachi Food Fair(フードフェア)

Nishimachi International School

Nishimachi Food Fair(フードフェア)

コンセプト立案~物販までほとんどを保護者が担当

教職員と保護者で作るボランティア組織「西町友の会」が主催する食の祭典。コンセプトづくりから始まり、20以上もある各国のブース、ゲームやネイルアートなどのイベントプランニング、食べ物の準備、当日の販売まで全てを保護者が中心となって進める。

 

MYP Personal Project Exhibition(自由研究発表会)

Nagoya International School

MYP Personal Project Exhibition(自由研究発表会)

保護者も楽しみにしている壮大な自由研究発表会

IB教育のなかで行う自由研究の発表会。自由研究は各々の興味や関心に基づき調査・研究・実験・行動を起こし、9年生5月~10年生1月までの7カ月余りに渡る。その集大成である発表は各ブースで行われ、保護者は大きな関心を寄せながら巡る。

 

Kyogen screenings(生徒による狂言の鑑賞会)

The American School in Japan

Kyogen screenings(生徒による狂言の鑑賞会)

英語の字幕付きで海外の保護者も楽しめる

人間国宝の狂言師・山本東次郎氏から指導を受けた同校の中高生による狂言鑑賞会を毎年開催(最終演目はプロの狂言師による上演も)。上演中は英語による字幕も付き、日本の保護者だけでなく、海外の保護者も存分に日本の伝統文化を楽しめるよう工夫されている。

 

年間Schedule(例)

April ・School entrance ceremony(※1)
・Spring Musical
May ・Sprit Week
・Otsukimi
June ・BBQ
・Graduation day(※2)
・Graduation Dance(※2)
July ・Volunteer Participation
August ・Back to School Dance(※3)
September ・Spirit Day
・Friday Night Lights
October ・Sports Day
・Halloween
November ・School Trip
December ・Winter Festival
・Christmas Fiesta
January ・Omochitsuki
February ・Ski Trip
・Kyogen screenings
March ・Arts Night
・Middle School Dance

※1…4月始業の場合
※2…6月終業の場合
※3…8月始業の場合

 

お話を伺った方

村田学氏)

村田学氏

インターナショナルスクールや国際的カリキュラムを導入している学校の情報を掲載するWEBサイト『インターナショナルスクールタイムズ』編集長。日本国内のプリスクール、キンダーガーテン、インターナショナルスクールを調査・研究、取材にもとづき中立公正に紹介している。スクール選びのための相談にも対応。