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大学認知度・イメージランキング(後編)「イキイキしている」大学はどこ?

認知度とは少々異なるランキング結果に

昨日は、高校生の進路選択に関する調査研究・情報発信専門サイト「マイナビ進学総合研究所」が全国の高校3年生を対象に行った「大学認知度・イメージ調査(2022)」の結果をチェックした。知名度ランキングは、私立の近畿大学が1位となった関西を除き、日本国内5エリアでは地域を代表する国立大学が1位を獲得。「学べる内容が充実している」「時代にマッチしている」「勉強が面白い」「就職力が高い」「キャンパスが立派な」「グローバルな」「成長できそう」「サポートが手厚い」といったイメージにおいても、地元の国立大学が1位となる傾向が強かった。

本日は、その傾向と結果を異にした「イキイキしている」イメージの大学ランキングを見てみよう。ランキングは下表のとおり。

順位 大学名 % 順位 大学名 %
北海道・東北(n=647) 関東・甲信越(n=2,979)
1位 仙台大学 14.3 1位 青山学院大学 32.0
東海・北陸(n=1,695) 関西(n=1,557)
1位 中京大学 11.5 1位 近畿大学 24.6
中国・四国(n=650) 九州・沖縄(n=836)
1位 岡山大学 7.7 1位 九州大学 15.0

北海度・東北でイキイキしているイメージ1位は私立の仙台大学

北海道・東北エリアでは、認知度ランキング1位は東北大学で、その他のイメージ8項目では北海道大学と東北大学が1位を分け合っていたが、「イキイキしている」イメージランキングは私立の仙台大学が1位を獲得した。

関東・甲信越でイキイキしているイメージ1位は青山学院大学

関東・甲信越では東京大学が認知度ランキング1位、その他のイメージ8項目は東京大学と早稲田大学・慶応義塾大学・上智大学が1位を分け合っていたが、「イキイキしている」イメージは青山学院大学が1位。

東海・北陸でイキイキしているイメージ1位は中京大学

東海・北陸では認知度・イメージランキングともに名古屋大学が1位を多く獲得していたが、「イキイキしている」イメージは中京大学が1位。

近畿大学の認知度、イメージの良さはさすが

全国で唯一、私立大学の近畿大学が認知度ランキング1位を獲得していた関西では、「イキイキしている」イメージも近畿大学が1位。その他のイメージでは京都大学や関西外国語大学が1位を獲得した項目も見られたものの、近畿大学の認知度・イメージの良さが伺える結果となった。

中国・四国は認知度1位とは別の国立「岡山大学」

中国・四国地方は、認知度1位は広島大学で、その他のイメージもほとんど広島大学が1位だった。しかし、「イキイキしている」イメージ1位は、隣県の国立大学である岡山大学であった。

九州大学は認知度およびイメージ9項目すべてエリアで1位

九州・沖縄は認知度も、先に取り上げたイメージ8項目もすべて九州大学が1位だったことは昨日紹介した通り。「イキイキしている」イメージはほかとはランキングの傾向が少し異なると申し上げてきたが、こと、九州に関しては「イキイキしている」イメージも九州大学が1位。圧倒的な認知度・イメージの良さを誇った。

「イキイキしている」1位は研究や学生活動に特筆すべき点あり

この結果について、マイナビ進学総合研究所・主任研究員の青木湧作(あおき・ゆうさく)氏は次のように述べる。

「『イキイキしている』というイメージは、進学先を検討する高校生が自身の学生生活を想像する上で、とても重要な項目になります。大学自体の雰囲気や、在学生の様子がイキイキしていないと、活発な学生生活を想像できませんし、成長や挑戦の機会、ひいては向上心が育つ期待を持てません。企業は新卒採用人材に対しては向上心を強く求めることもあるため、自身の就職活動にも影響がある項目と言えます。

この項目では地元国公立大学が1位を取るエリアもあれば、有名私立大が1位を取るエリアもありました。いずれも、全国レベルの部活や、学生の主体的な活動、活発な研究などに特筆すべき点がある大学となっています。学生生活を充実させ、周りの学生と切磋琢磨できる環境かどうかを見極める力が、進学先を検討する高校生や保護者に求められています」

(取材・文/大友康子)